異をとなえん |

「コンテナ物語」感想

2008.04.05 Sat

19:20:35

『コンテナ物語 世界を変えたのは「箱」の発明だった』を読む。
アメリカでコンテナが生まれ、世界に普及し、
それがいかに世界を変えていったかの物語である。
非常に考えさせられる本だった。

とりあえず、幾つか悪口を述べる。
まず、図がないのが辛かった。
コンテナやコンテナ船やクレーンの説明が文章だけで行なわれるので、
どうもよくわからない。
図を入れてわかりやすくして欲しかった。

それから、話がほとんどアメリカだけに尽きていて、
アメリカ以外の国でのコンテナ化の影響がよくわからない。
アメリカの場合には沖仲士の抵抗が普及の大きな障害となった事が書いてある。
アメリカ以外の国でも沖仲士の抵抗は大きな問題だったと思うのだが、
そこらへんについては、ほとんど触れられていない。
少しイギリスの話があるくらいか。

そして、これは欠点というより、むしろいい点だろうが、
コンテナによって世界のどこで作っても変わりがなくなった、という主張は本当かと思う。
コンテナによって輸送コストが大幅に軽減し、世界のどこで作ってもかまわなくなった。
世界経済のグローバル化はコンテナ化によるところが大きい。
ハブ港のあるなしで、経済の成長が決まる。
これらの主張自体は疑問な部分はあるが、問題提起の意義は大きい。

私は日本人だから、どうしても日本の部分に興味がある。
日本の沖仲士の力は強いので、その圧力から日本にハブ港ができないというような主張を、
ネットなんかで読んだ気がする。
しかし、アメリカの沖仲士の勢力も非常に強いように記述されているのだが、
コンテナ化の流れを止める事はできなかった。
日本の場合もコンテナ化の流れを止めていない。
そして、コンテナ化の流れを止められないならば、
仕事は大幅に減り、力自体が大幅に減少してしまうはずである。
日本でハブ港ができないのはまた他に理由がありそうな気がする。

こういう深く考えをさせるのが、この本の一番いい部分だと思う。

最後に余談だが、P252に1960年カリフォルニア州の人口が600万人とあって、
これには本当に驚いだ。
1000万人以上いるイメージがあった。
アメリカの西海岸が発展したのは本当に最近なんだ。

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