異をとなえん |

「江戸のダイナミズム」感想

2010.03.11 Thu

03:56:43

「江戸のダイナミズム 古代と近代の架け橋」を読む。


西尾氏の江戸時代の思想史に関する本なのだけど、わかりづらい。
ヨーロッパ、清、日本の文献学を通して、日本の近世の思想史を書こうとしているのだが、何を主張したいのだかよく読み取れない。
はっきり言って失敗作。
一応、主題は最初に掲げているのだが、それを何回も記述せざるを得なくなるほど、最初は乗れていない。
たぶん、西尾氏も書きづらくて、何度も原点に立ち返って、原稿用紙の升目を埋めざるを得なかったのだ。
後半になってかなり乗れてくるのだが、やはりピントが合っていない。
あまりにも、主題が大きすぎて散慢になっている。

ただ、少しおもしろい部分もあった。
後半に入って本居宣長についての言及があるのだが、これが悪くない。
中国という先進国に対して、日本がどう対抗していくかという思想の実験になっている。
普遍性を拒否し、日本という特殊に拘泥する理論は私の興味ある所なので、参考になった。
日本には思想家はいないというのが私の考えだったのだが、本居宣長は違うのではないか。
なんか少し本居宣長について勉強したくなった。
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