異をとなえん |

次期総選挙を前にして

2009.07.18 Sat

03:19:33

Meine Sache 〜マイネ・ザッヘ〜が、
いつのまにか再開していたので、リンクしておく。

その中の主役のいない劇場を読んでの感想。

小泉構造改革路線を支持した人間として、現在の状況は悲しいものがある。
どうやら民主党が勝つのは間違いない。
都議選の結果を見て確信した。
私は知らない悪魔より知っている悪魔のほうがまし
(Better the devil you know than the devil you don't.)
という格言に従がって自民党に投票するつもりだけど、ほとんどあきらめた。

心配なのは民主党の政策だ。
具体的に何をするか、はっきり言って見当がつかない。
マニフェストが今後出るだろうけど、あれはあてになるのだろうか。
個々の政策については、賛成できる部分も賛成できない部分もある。
ただ、賛否うんぬんよりも、どこまで本気なのか。
それがわからないと政策を真面目に論議することもできない。
民主党は信念に基いた政治でなく、世論によって、
ころころ変動する政治だと思うので、そのいい面が出ることを祈っている。

こんな状況になってしまった原因を考えると、
やはり最悪だったのは安倍内閣での郵政造反派の復党だろう。
あれが致命的失策だったと私は思う。
小泉首相があれほど労力と時間をかけて達成した成果を、
一瞬のうちに失ってしまった。
後は何をしたいのが、全然見えない政権ばかり続いている。
小泉路線は、たぶん誰もやりたくないのだ。
小泉元首相が非情と呼ばれたように、激しい対立を覚悟しなければならず、
争いは疲れる。
小泉元首相は5年勤めて、消耗つくした。
かと言って、そこから離れるのは、もっと怖い。
結局、口先だけの小泉路線になってしまった。

しかし、小泉路線を支持する人間は、まだかなりいると思う。
小泉内閣が最も低い時でも40%ぐらいを常にキープしていた。
次期首相候補に小泉純一郎の名前もまだ上がってくる。
それなのに、自民党にも、民主党にも、小泉路線を継承する人間がいない。
小泉路線を継承したい人はいるかも知れないけど、
まとまった核となっている人はいない。
確信を持って票を入れられる党がない。
それが悲しい。
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グダグダ日記マーブルコーティングフライパン編

2009.07.17 Fri

00:36:24

マーブルコーティングのフライパンを買った。
使ってみて感激。
目玉焼きがフライパンの上で焦げつかない。
ゆすってトーストの上に乗せられる。
フライパン返しを使わないので、フライパンから剥がす時に、
黄身の部分が破れることもない。
フライパンはさっと洗えるし、フライパン返しを洗う必要もなくなった。
食事の手間がずい分減った感じだ。

そこで、マーブルコーティングの特徴を知りたいとググって見たのだが、
製品の紹介ばかりで、仕様の説明まで全然届かない。
なぜ、マーブルなのか。
あの模様はどういう意味があるのか。
なぜ、焦げつかないのか。
テフロンのコーティングとはどう違うのか。
そんな疑問を抱いたのだが、全然解決しなかった。

疑問は解決しなかったが、心配事が増えてしまった。
なんか直ぐ使えなくなるという指摘が目につく。
コーティングだから、使っている内にどうしても剥がれてしまうと言うのだ。
テフロンコーティングより、一般的には長持ちするみたいだが、
ダメなものもあるらしい。
私の買ったのは安物なので、きっと似非マーブルコーティングだろう。
だから、直ぐに剥がれてしまいそうだ。
マーブルコーティングがどのように剥がれるかもわからないが、
未来に対して悲観的な覚悟をした。

マーブルコーティングも、そんなに長く持たないと言うことで、
一つ思いついたことがあった。
フライパンに傾斜機能材料を使うアイディアだ。
傾斜機能材料というのは、二つの材料を混ぜ合わせ、
段階的に混じり具合を変えていくことで、
端と端では全然性質が違ってしまう材料だ。
フライパンにこれを使えば、
絶対に剥がれないコーティングのようにならないだろうか。
炭素繊維はゴルフクラブから普及していった。
傾斜機能材料はフライパンからだ。
永久に剥がれない、焦げつかないフライパンが五千円ぐらいで売っていたら、
買うぞと思う。

とまあ、このような妄想を抱かせてしまうほど、
マーブルコーティングのフライパンには感動してしまった。

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都市は、なぜ飢えないのか?

2009.07.16 Thu

03:03:01

高度経済成長は復活できる (文春新書)の中で、
増田悦佐氏が都市の飢えない理由について、説明をしていた。
元々は、都市の論理―権力はなぜ都市を必要とするか (中公新書)の中で
藤田弘夫氏が提示している謎だが、
その理由がおかしいとして、増田悦佐氏が別の回答を提示している。
しかし、私はその理由が納得できず、気になっていた。
最近、納得できる理由が思い浮んだので、説明してみる。


 藤田は『都市の論理』でも都市では飢饉の被害が少ないという謎に挑戦している。

 <古今東西、農村に飢えはつきものだが、都市が飢えることはめったにない。自らは食糧の生産を行わない都市のほうが、農村よりも飢えないのである。通常、都市は農村よりもはるかに「飢え」に強い構造をもっている。……また、なぜ都市は戦時-それも負け戦の場合-だけ飢餓に陥るのだろうか>(藤田弘夫、『都市の論理』、一九九三年、中公新書)

 残念なことに藤田は、農村は飢えるが都市は飢えないというパラドックスの答えを、「都市そのものが権力だからだ」というところに求めてしまう。都市が飢えない理由は、権力とはなんの関係もない。確率論や統計学の基礎になっている「大数の法則」が働くからだ。

 都市は自分自身で食糧を生産できないから、周辺の広大な地域から食糧を買い入れる。たとえば、ある都市が気候も風土も違う三つの地方から食糧を買い入れていて、その国の食糧生産が極端な凶作に見舞われる可能性は一〇年に一回あるとしよう。農業生産に依存した三つの地方は、それぞれ一〇年に一度ずつ飢饉に見舞われる。だが、もし三つの地方の気候条件がほかの地方とは独立していれば、三つの地方から食糧を買い入れている都市が飢餓に陥る可能性は、一〇かける一〇かける一〇で千年に一度だけということになる。

(増田悦佐著「高度経済成長は復活できる」P212)

「大数の法則」は最初読んだ時は納得していたのだが、なんかおかしい。
都市が他の地域から農作物を輸入できるなら、
飢餓の農村地域でも農作物を輸入できるはずだ。
今までは輸入していなかったとしても、
都市に農作物を輸出していたルートはある。
そのルートを逆に使えば、農作物を輸入できるはずだ。

権力も大数の法則も、ある意味正しいとは思うが、もっと単純な答えがある。
飢饉が起こるほどの不作だと、一部の農民は全然農作物を収穫できない。
つまり、穀物の生育に半年かかるとすると、
半年近く仕事をしていなかった理屈になる。
貯蓄もたいしてない、貧しい農民が半年も働いてなかったら、
飢えても当然だろう。

それに対して、都市の貧困層は、それなりに何らかの労働をして、
日々の糧を得ている。
生きているからには当然だ。
飢饉が襲ってきた場合でも、都市の仕事は天候に左右されにくいから、
当然働いている。
飢饉によって、農作物の価格が倍になっても、仕事さえなくならなければ、
半分の食物は手に入るわけだ。
一日2400カロリー食べていた人間だったら、
価格倍で食べる量が半分に減っても、
1200カロリーだからなんとか生きのびられるラインだ。

農作物の価格ば倍になるケースで、農村の状況を考えてみよう。
農民は、収入がなく、市場から食物を手に入れようとすると、
価格は倍以上になる。
都市で倍ということは、都市を介して食物が流通していることを考えると、
輸送費が上乗せされて倍以上になるわけだ。
収入同じとした都市貧民でも苦しいのに、
収入0の農民で価格がそれ以上なのだから、餓死も当然ということになる。
もちろん、その農村部でも余剰を持った農民はいるかもしれない。
しかし、その農民は農作物が高騰している以上、当然高い所に売りたい。
交換に何も提供できない人間に売りたくはない。
だから、飢餓が発生した地域から、都市に農作物が輸出されることになる。

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株価下落に対する気休めの景気予測

2009.07.15 Wed

01:38:58

今日も株価が下がっている。
ここ一週間ぐらいで日経平均は1万円台から9千円台に下がってきた。
7月15日の夜に書き始めたので、月曜夜の話だと思って欲しい。
世界の株価も上海を除けば、大体下げ基調だ。
株価が未来を読んでいるとしたら、持ち直してきた日本の景気も年末にかけて、
また下がるのだろうか。
私は未来の景気を楽観的に予測しては、はずしてきている。
今回もまだ楽観的なのだが、それではなぜ株価は下がるのだろうか。
考察してみた。

私の景気予測の基本は、アメリカに対しては悲観的、
日本については楽観的ということだ。
アメリカの住宅価格は、まだ下げ止まるきざしがない。
詳細な事情を記しているブログなどを見てみると、
下げが止まるのはまだまだ先のことだ。
住宅価格が下げ止まらない限り、アメリカが成長軌道に戻ることはありえない。
景気循環からの上下動はあっても、流れとしては下降基調になる。

それに対して日本では、バブルの時の地価の下落がようやく終わった感じで、
下げ余地はあまりないように見える。
もっとも、地方の地価はバブル崩壊以来下げっぱなしで、
止まっているかどうかは微妙だ。
大都市圏の地価も、少し戻していたのが、結局下落に転じてしまった。
そういう意味で本当に底を打ったかは、わからない部分がある。
それでも一度は大底を打った以上、さらに下げ続けるとは考えにくい。

リーマンショック以来の、金融危機による、世界規模の需要減少も、
落ち着いたように見える。
今後の需要回復がどの程度見込めるか別として、
需要がさらに下がっていくのは考えにくい。
各国政府による財政政策もあるし、
金融危機で資金繰りがつかなかったことで起こる突発的な需要の蒸発はない。
つまり、日本の輸出は、どこまで回復するかは別としても、
これ以上下がることはないように見える。
そうすると、内需が少しずつでも盛り上がっていけば、
生産は伸び景気も良くなっていくはずだ。

その考えが当たっているとしたら、
なぜ株価が世界に合わせて下げ続けるのだろうか。
その理由は、日本の株式市場が外国人投資家主導になっているせいだと思う。
日本経済の見通しうんぬんよりも、
外国人投資家の資金繰りの方が株価への影響が大きいのだ。

アメリカを中心とした、国際的な投機資本は、世界の市場を駆け巡っている。
ほとんどの市場で、その投機資本が買えば上がるし、売れば下がる。
金融危機で株価や商品価格は、大幅に下がった。
市場はとりあえずの底を着けた所で、反発していくのが常であり、
日経平均だと今年の3月ごろ7000円を底として反発していった。
その戻りが一段落したことで、新しいトレンドを探し始めている。

最初に述べたように、アメリカ経済の今後は楽観できない。
だから、アメリカの投機資本はゆっくり縮小を続けていく。
日本の株式市場はバブル後、外人投資家による売買が主流になっていた。
だから、今後の未来予測がどうであれ、
外人投資家が売りを選択しているうちは、株価が上昇しない傾向になっている。
だとすると、株価が上昇していくには、外人投資家の売買が落ちていって、
国内の投資家が主流になる必要がある。
そうなって、始めて自立した株価上昇が可能になるだろう。

ここまで、日本経済は景気回復局面にあると、私は考えて推論してきた。
しかし、日本経済は、また長い停滞局面に入ることはないだろうか。
私の予測は楽観による偏見から、その兆しを捉えられていない可能性がある。
では、その兆しをどうすれば捉えられるか。
やはり答えは地価だろう。

日本経済が、停滞局面にあるか、成長局面にあるかの違いは、
やはり地価の動向にある。
地価が底打ちしていれば、成長局面だ。
そもそも、
今回の日本の不況も土地の価格が下落し始めたことにあると言っていい。
ただ、日本の地価が急騰した理由も、下落している理由も、
外国資本が買って売ったことだろうから、
その意味では不況は避けられなかった。

地価の動向を考えてみると、「都心の一等地がゴーストタウンに?」の記事では、
下記のように書いてある。


 業者によれば、こうした大家さん層がこぞって1億〜2億円程度の物件を積極的に購入し始めたのだという。これが、冒頭で触れた「ガンガン物件が動いている」ことを指している。

 なぜ大家さんたちが物件購入に動いたのか。

 背景には、まず「前年度の期末を越えたことで、銀行の融資が受けやすくなった」(金融筋)こと。また、「地価の下落ピッチに比べ、家賃相場の下げペースが緩慢なため、家賃と地価のギャップが運用上のメリットと映った」(同)からだという。

 100年に1度と呼ばれる大不況による突風が一段落したことで、「景気回復とともに地価もジリジリと上がるとみている向きが多く、今が底値と一斉に動き出した」(同)ことが一番の要因だとか。


読んでいる限りでは、地価は底打ちしたようだ。
もっとも、全体を読んでみると先行きは危ぶんでいる。

そうすると先行きが心配になってくるのだが、
一番大事なのは東京圏の人口動向だろう。
東京圏に人口が流入し続ければ、地価の先行きがそれほど暗いとは思えない。
人口統計を調べてみると次のようになる。

東京都
平成20年6月1日現在
12,880,364
平成21年6月1日現在
12,976,698(+96,334)

神奈川県
平成20年6月1日現在
8,944,118
平成21年6月1日現在
8,998,805(+54,687)

埼玉県
平成20年6月1日現在
7,127,895
平成21年6月1日現在
7,161,961(+34,066)

千葉県
平成20年6月1日現在
6,136,775
平成21年6月1日現在
6,174,848(+38,073)

一都三県の合計で2009年6月1日現在35,312,312(前年比+223,160)。

リーマンショック以後の不況があっても、人口の増加は鈍っていない。
下記の記事にもあるように、
地価が安くなったことで需要が刺激されている部分もあるようだ。

ほろ苦い関西企業の首都圏買い


 関西企業が首都圏での不動産関連事業を加速している。不況を逆手に割安になった物件を狙った、国内で数少ない人口増加地域の成長性に期待しての首都圏買いだ。先週も、鉄道収入が鈍化する京阪電気鉄道が賃貸オフィスビル事業に力を入れることが報じられた。地域密着型の代表企業である鉄道会社も首都圏の不動産に商機を見いだしている。


人口増加さえ続いていれば、地価が下落することはない。

最終的にまとめると、東京の株式市場はアメリカの動向にまだまだ左右される。
しかし、日本が成長局面に入り、アメリカが停滞し続ければ、
日本の株式市場は自律的に動き始めるだろう。
そうなれば、日本の株式市場は日本の景気に基いて動いていく。
私の楽観的予測だ。
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義之と書いて、何と読む?

2009.07.13 Mon

03:45:20

きょう目を通した本の中で、ちょっと面白かった話。

下記は万葉集の歌の一首だが、義之の部分が後世では解読できなくなっていた。

印結而(しめゆいて) 我定義之(わがさだめてし) 住吉乃(すみよしの)
浜乃小松者(はまのこまつは) 後毛吾松(のちもわがまつ)

羲之の部分を最初は「こし」と読んだのだが、
他の羲之と書いてある部分と照らし合わせると「てし」と読むしかないことを、
賀茂真淵が解明した。
しかし、なぜ「てし」と読むのか、その理由がわからなかった。
その理由を下記のように明白に解明したのが、本居宣長だった。


我が定め義之(三・三九四)
結び大王(七・一三二一)

「義之」「大王」をテシ(…てしまった)と読みます。その根拠を明快に説明したのは、本居宣長です。義之は羲之の誤りで、四世紀の中国の書家の王羲之のこと。書家だから手師(てし)。羲之の子の王献之も有名な書家だったので、父を大王、子を小王と区別したから、「大王」も羲之のことで、同じくテシと読むというのです(万葉集玉の小琴)。

第13 回 万葉集の戯書より引用。

万葉学者はこういうパズルみたいな物を、
必死になって解読してきたわけで、感心してしまう。
万葉仮名は自然発生した物だから、作り手が面白いと思えば、
読み易さなど考えずにできてしまうわけだ。

万葉集が作られた時代の頃も現在も変わっていない。
最近は見かけないが、
2ちゃんねるで「香具師」という言い方が流行ったことがある。

ヤツをヤシと間違えて、
それを再度漢字変換するというかなり凝ったテクニックだ。
後世の人が解読するのに大変そうな代物の気がする。
資料がたくさん残っていれば、たいしたことないだろうけど、
これだけだったら難しい。
本質的な問題点として、香具師を何と読むのが正解かという問題もある。
私は「やし」と発音してしまうのだけど、
2ちゃんねる上で出る時は「やつ」と発音する方が正解なのだろうか。
漢字の正しい読み方は決まっていないという話に、変化してしまいそうだ。

ネットの掲示板とかは公の場でないから、
書き手と読み手相互の正しい理解というより、面白さが優先される。
だから、万葉仮名は公の場というより私的な場で自然発生したものであり、
洒落やユーモアと言った精神に包まれていたことを示唆する。
始まりの混沌に近づくと、日本文化の根底に、
軽さといったものがあることを示していて、
古代人の精神にちょっと思いを馳せてしまった。
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長期停滞に関するメモ

2009.07.11 Sat

20:03:03

長期停滞の原因については、これまでも幾つか記事を書いてきた。
ただ、能力不足のせいか、書きつくせないことが多いので、
要点だけを今後の記事の参考にするために箇条書きしておく。

・長期停滞の原因は資産の下落にある。

・アメリカの大恐慌の時の資産の下落は、
モーターゼーションの影響に伴なう都市の地価の下落だと推定する。

・日本の「失われた十年」での資産の下落は、
人口縮小に伴う土地価格の下落だと推定していた。
しかし、日本の場合も、
モーターゼーションに伴なう都市の地価の下落かもしれない。
地方の都市の商店街が過疎化していることが、その表れである。

・資産の下落は全体の所得の減少を招き、結果として消費も減少していく。
これはさらに、賃金の減少を引き起こしていく。

・長期に渡って停滞が続く原因は、資産価格の下落、実質賃金の低下を、
人々は容易に認めようとしないからである。
仕方がなく納得するのに、十年近い年月がかかる。

・財政政策はきかない。
実質賃金の低下が必要なのに、低下を阻害する。

・リフレ政策はきかない。
インフレを起こすためには、賃金の継続的な上昇が必要である。
実質賃金の低下が必要なのに、賃金を上昇させようとする政策は矛盾している。

・長期停滞を阻止する手段は?
経済の縮小を認める、生活水準の低下を認める、
それらがあって始めて回復していく。
しかし、そんなことを簡単に認めるようでは人類はやっていられない。
完全に生活できない人を保護するのは当然として、
地道に状況を理解していくしかない。

・今回のアメリカの住宅価格の下落は、
エネルギー価格の上昇による郊外化の否定では?
もし、アメリカの多くの住宅に人が住まなくなるのであれば、
その資産価格の下落は甚だしいものになる。
その調整には非常に時間が、かかるであろう。

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なぜ日本のバブル崩壊後の停滞は長く続いたのか?
バブル崩壊後の長期停滞の仕組み
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円高ドル高雑感

2009.07.11 Sat

02:40:34

円高ドル高が急に起こっている。
円は7月9日のニューヨーク市場で91円台に一瞬突入した。
ドル自身も円以外の通貨については高くなっている。
ドル高については予測していたので、それほど驚きはない。
不思議なのは、ドルが上がるにつれて円も高くなっていることだ。
もちろん、リーマンショック以来、景気後退の予測が強まると、
株式が下がり、債券が上がり、円とドルが高くなっているのだから、
なった事自体は不思議でも何でもない。
しかし、なぜ円がドルと連れ高するのかは、
納得できそうで納得できないことである。

ドル高は、不況によるアメリカの輸入の減少と
外国からアメリカへの資金の引き上げに伴って起こっているもので、
予測できる。
下記のページにもあるように、バブル崩壊時の日本と現象は一致している。

「空中戦」が続く為替相場、くすぶる不良債権問題とドル不足


 「今は90年代後半のジャパン・プレミアムを彷彿とさせるドル・プレミアムの状況だ。原因もジャパン・プレミアムの時と同様で、ドルの不良資産をバランスシートからそぎ落とせないこと。財務体力が弱る中でドルとドル資産の値崩れは不都合なのだろう」(同マネージャー)。 

 他方、欧米金融機関は円建て資産の圧縮には急激に進めている。日銀によると、在日外銀の総資産は5月末に35.68兆円となり1996年12月以来12年5カ月ぶりの低水準となった。リーマンショック直前の昨年8月末には50.59兆円で、9カ月間に30%も圧縮された。 


しかし、これは日本とアメリカの関係にもあてはまっているはずで、
なぜ円高になるかがよくわからない。
AIGビルや日興證券の売却などで、
確実に資金はアメリカから日本に流れているはずだ。

私のこの疑問への回答は、
国際的な投機資本の源泉が日本にあったとしか言いようがない。
日本の低金利の金を元手にして各国に投資していた。
不況によって資金の回収に迫られると、
清算するために日本に資金を戻す必要がある。
そこで証拠金を回収してドルに変換するのだろう。
具体的な証拠はないのだが、そんな風に解釈できる。
日本に戻る資本と日本から出ていく資本では、
日本に戻る資本の方が多いから円高になる。

日本は円高になると苦しくなってしまうのだが、今後はどうなるのだろう。
円高はそんなに続かないと考えている。
アメリカが資本を他国に投資するゆとりはなくなっているが、
日本はだいぶ違う。
リーマンショック以来の信用収縮も落ち着いた。
日本が外国に投資する力はある。
下記のページによると、投信によるドルの投資は活発になっている。

投信の円売り・海外勢の増資払い込み、わずかな取引チャンスとして意識


 海外株式や外債などの海外資産に投資する外貨型の投資信託の人気が高まっている。大和証券SMBCの試算をもとにすると、6月はこれらの投資信託への資金流入が4538億円に膨らんだ。2008年7月(5176億円)以来11カ月ぶりの規模だ。6月はボーナス月という季節要因もあるが、4月の2690億円、5月の3215億円と流入規模は増加基調。2008年9月のリーマン・ブラザーズ破たんをきっかけにした金融市場の混乱で一時は個人の投信購入には急ブレーキがかかり、2008年10月には1392億円の資金流出となったが、ここにきて投信へのマネーフローは着実に回復トレンドをたどっている。


そのページにある増資については、
最終的に外国企業の買収等で出てゆく金に近いと思うので、打ち消しあうと見る。
円高になった分、外国に投資しやすくなっているはずで、
日本の景気が二番底をつけない限り、
アメリカが戻した部分を補って投資が進み、
円安に向かうだろう。
そんな風に予測している。

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