異をとなえん |

続々:ギリシャのユーロ圏離脱は不可能だ

2012.05.14 Mon

19:58:42

続:ギリシャのユーロ圏離脱は不可能だについてコメントをいただいたので、その回答です。

引用開始

経済危機にあって、独自通貨でダメなところもあれば韓国のように速やかに回復し、それどころか財務基盤を大幅に強化した国もありますね。
最近の例ではアイスランドは独自通貨のおかげで急回復です。
引用終了

経済危機が発生した時に回復しない国の方が少数派ではないかと思います。
たいていは、IMFが来て問題点の改革を強制的に行い、賃金を切り下げることによって、正常というかある程度の回復をすることができます。
私の主張はそれらの改革は別に独自通貨だから、できるわけではないということです。
賃金を下げ、ボトルネックになっている問題を改革すれば、経済はほぼ確実に良くなるはずです。
危機的状況では、首切りが横行し、国民の生活は苦しくなっています。
その状況では雇用が守られるならば賃金の切り下げは簡単にできるはずです。
実際韓国の場合は経済危機でレートがどんどん下がっていき、IMFに助けを求めた時点が底でした。
IMFによる改革が行われていくことでレートは元に少しずつ戻っていきました。
ギリシャの場合も賃金を切り下げていけば、経済は好転するはずです。

引用開始

ギリシャが同様にいくかどうかはわかりませんが、いかないと決めつけた上での論調は賛成できません。 
引用終了

ギリシャのユーロ圏離脱というのは、主張している人は多いけれど具体的にどうやるかがちっとも見えません。
昨日日経ヴェリタスに、ロンドンのブックメーカーでギリシャのユーロ圏離脱の賭けが成立しなくなった、と載っていました。
ユーロ圏離脱に賭ける人が多すぎたせいらしいです。
不思議に思うのはユーロ圏離脱というのをどう判定するかです。
実際に実行しようとすれば、経済的法律的に難しい問題が山ほど出そうです。
ユーロ圏離脱を言い出している人はどういう仕組みで実行するか考えているのでしょうか?

ユーロから独自通貨への変換はできるとは思えません。
別記事で書いていますが、ユーロからドラクマへの変換は価値がある本物のお金から、価値がなくなるであろう偽のお金への変換です。
過去に成功した通貨の切り替えは、インフレによって価値が減少しまくって、経済活動自体がうまく動作しなくなっている場合に、確固とした価値を持った通貨を導入したから成功しています。
ドイツのハイパーインフレは土地に価値付けした通貨によって収まりました。
ジンバブエのハイパーインフレはジンバブエドルを放棄して、結局ドルがそのまま流通することによって一応正常に動くようにはなったみたいです。
ギリシャで実行しようとしていることは逆です。
安定した価値を持った通貨から安定しない価値を持った通貨に変換するなど、常識を持った人間が受け入れるわけがありません

引用開始

実際問題、ユーロにいて危機的状況になっているのです。そしてこのままユーロ圏に留まってもお先真っ暗だからこそ離脱が検討されるようになったのではないですか。
引用終了

ギリシャがユーロ圏に留まってもお先真っ暗に見えるのは、単純に賃金の切り下げが弱いからです。
ユーロからドラクマに切り替われば、少なくとも半分に下がるといいます。
つまり賃金は5割引ということです。
第二次緊縮合意では標準最低賃金は22%カットとなりました。
たぶんこれでは小さすぎるのです。
もっとカットの幅を大きくすれば、経済情勢は好転します。

独自通貨とユーロをそのまま使う場合の違いは、独自通貨ならば賃金や年金を危機に乗ずれば幾らでも下げられるということです。
それは大部分の国民の利益を資本を支配する人間に渡すということです。
現在のユーロの通貨の場合、少しずつしか賃金は下がらないので、暗い状況は続きます。
一気に下げて少しずつ戻していく方が経済活動としては良くみえるでしょう。
でもギリシャ国民にとってその方が得かは疑問です。
少なくとも、弱い層、年金や貯蓄にに頼っている老人などは、一気に下げると死にます。

とにかく独自通貨への変換は不可能だから、地道に賃金を下げていくしかないと考えます。

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