異をとなえん |

国債の金利上昇を心配する必要はない

2012.02.25 Sat

20:43:57

国債の金利上昇を心配する人がいる。
金利水準1%の上昇で銀行債券6兆円の損失
本質的に金利上昇は銀行にとって得な話だということを説明してみたい。

まず、債券市場の金利の決まり方について説明する。

普通の債券では償還されない可能性が高ければ高いほど、金利は高くなる。
償還されない可能性は格付け会社の格付けによって判断することができるので、格付けが高いほど金利は低く、格付けが低いほど金利が高い、そういう債券市場ができあがる。

自国通貨建ての国債はデフォルトの可能性0で、どこの国の債券市場もできている。
それ以外の債券は、国債の金利に対して何パーセントが上乗せする形で決まる。
上乗せする金利は普通格付け会社の格付けで決まるわけだ。

それでは、国債の金利はどう決まるのだろうか。
厳密には相互作用があって決まるのだろうけれども、まず国債以外の債券や銀行融資によって投資する金額が定まる。
そして貯蓄から投資を引いた残りの資金は、とにかく国債を買ってしまう。
そこで決まるのが国債の金利だ。
余った金額を残しておいたら金利はつかないから、他に運用する先がない場合金利は幾らでも下がっていく。
それが今の日本の国債市場だ。
上の話は理論で書いているので、国債を買わないと金利はつかないと言ったが、現在日本では日銀に預けておけば、たしか年利0.1%の金利は保証されている。
だから国債の金利はこれよりは高くなる。

この理屈がわかると、国債の金利の上昇する危険性、国債の価格が暴落することで銀行などが巨大な損失を出すという話の馬鹿さ加減がわかる。

国債の金利が上がるというのは、金融機関はそれよりも高い金利で貸し出しができていることを示している。
つまり景気が良くなって企業が積極的に投資をしているから、企業への貸し出し金利が上昇するのだ。
そして残った金で国債を買うわけだけれど、購入する金額が少なくなれば当然国債の価格は下落する、つまり金利は上昇することになる。
ただ、ここらへんは実際には複雑な相互作用である。
政府は国債の繰替えや確定している支出のために国債を発行するのだから、調達する金額は決まっている。
だから、金融機関が残った金額で国債を買うといっても、政府が調達しなければならない金額を下回ったら、それでは困ってしまう。
その場合、国債の金利が上昇することで、その他の金利も上昇し、そんなに高くては採算に乗らないと企業が借金をあきらめることで、国債を買うための資金が生まれるのだ。

要するに国債の金利が上がるということは、その他の金融商品の金利も上がることだから、基本的には金融機関にとって得なのだ。
金利上昇局面での資金繰りの問題はあるけれど、基本的に得ならば銀行の損といってもたいした問題にはならない。

銀行は市場の時価という形で自分の資産を把握していない。
1兆は金利2%で貸す、1兆は金利1%で貸す(国債とする)、こんな形で認識している。
国債の価格が下がったとしても、金利1%で貸していることに変わりはない。
ここで国債を売って損を出したとしても実行するのは、それ以上に儲かる金利で貸し出しができるときだけだ。
とにかく、銀行にとって得なことに変わりはない。

いろいろ工夫してみたけど、どうもうまく説明できている感じがしない。
また、後で挑戦してみよう。

わかりにくい所がありましたら、質問をよろしく。

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