異をとなえん |

クローズアップ現代「将棋コンピューター こうして元名人に勝利する」感想

2012.02.09 Thu

20:49:24

昨日、クローズアップ現代でコンピューター対人間の将棋対局についての番組があった。
これといった新情報はなかったけれど、まあ面白く見られた。
ただ、依然としてよくわからないのは、対局の流れをコンピューターボンクラーズの逆転と説明していることだ。

ボンクラーズ側はソフト製作者のブログを見るかぎりでは、終始自分の方を優勢と判断していた。
米長永世棋聖は対局後こう指していれば優勢だと主張していたが、終わってすぐということもあって冷静な判断ができてないように見えた。
実際その局面では、ニコニコ動画で対局の解説をしていた渡辺竜王はボンクラーズ優勢と判断している。
私は渡辺竜王の判断の方が正しいように見える。

そもそも、6二玉という最善手とは思えない手を指しているので、普通の展開では後手米長永世棋聖の側が良くなることはない。
実際後手側が玉飛接近の悪形のままであった以上、普通に激しく斬り合う展開は後手が不利になりやすい。
もちろん、素人判断なので抑え込みが成功しているとか、実は入玉しやすかったとかはわからない。
それでも、その具体的な手段を示せなければ人間が優勢だったとは言えないのではないだろうか。
先ほどの製作者のブログの記事の中のコメントでは、こう指していれば激指では互角という説明もある。
これだったら形勢不明というとこだろう。
私にはボンクラーズが局面を打開できずに困っている局面においても、人間最善で千日手だったように見える。

まあ、後手番で千日手になるなら、それはすでに優勢という解釈もある。
普通ならば、先手番は千日手を嫌って、無理にでも先端を開かざるをえない。
そういう局面になったのだから、後手番優勢というわけだ。
納得できないこともないが、それだったらそう言って欲しい。
後手番で良くて千日手、悪ければ潰されるだったら、形勢不明とか言うのが普通に思う。

結局、人間が優勢だったという主張には、具体的な手の裏付けが全然ないのだ。
人間優勢の局面から、こう打っていれば良かったという感想がなくてはうなづけない。
米長永世棋聖の感想に準拠して優勢と主張しているなら、そこから他のプロ棋士の意見も聞いて説明して欲しかった。

私には番組の中で、船江4段が述べていた、ボンクラーズには一手たりとも悪手がなかった、という意見がもっとも正しいように聞こえた。
悪手がなければ、相手がどんな手を指していても形勢不明より悪いということはないはずだ。

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