異をとなえん |

金を売る日本人

2011.10.20 Thu

20:48:49

下記の記事を読んで、日本人がなぜ積極的に金を売っているか考えてみた。

金囲い込みに走る中国、現金化する日本 :豊島逸夫の金のつぶやき

引用開始

中国はインフレ傾向顕著で実質金利大幅マイナス状況が続く中で資産保全のための実物資産としての金購入が活発なので金が足りない。対してデフレで名目ゼロ金利とはいえ実質金利ベースでは相対的に高金利の日本では「金よりキャッシュ」。金は買う対象というより売って現金化する対象となっている。金を売って次に何に投資するのかという素朴な疑問はさておき、売られた金が輸出され巡り巡って最終的には中国に貪欲に吸収されていることを思うと複雑な気持ちになる。
引用終了

日本は実質金利がプラスだから金を売っているというのが、豊島氏の意見だ。
日本の金の流出流入を見てみるとバブル前から延々と買っていて、2006年から流出に転じている。
金価格の推移を見ると、1980年に最高値をつけてから2000年までずっと下がり続けて、その後上昇に転じている。
2005年ぐらいから上昇スピードは加速し、史上最高値をつけている状況だ。

1998年から消費者物価指数はマイナスになり、デフレが始まった。
それ以降の実質金利はプラスと断じていいだろう。
1999年は日本が金を大きく買い越した最後の年なので、実質金利はあまり関係していないように見える。
日本が金を買っていたのは、不況により危険資産から逃げ出す中で、究極の安全資産だったからではないだろうか。
現金、国債に逃げるのが普通だったけれど、一部だけ保険として金の購入に走った。

そして、今積極的に金の売りに回っている。
儲かっているのが一つの理由だけれど、金価格が上昇し続けているならば、そのまま持っていてもいいはずだ。
他に対した投資先がなければ、特に積極的に売る必要はない。
株の利回りは高くなっているが、株価は上昇していない。
株を買っていないということだ。

それなのに、日本人が積極的に金を売っているのはなぜが。
やはり他に買いたいものがあるからだと思う。
日本人の貯蓄率は下がっている。
それなのに消費を増やそうとすれば、今あるものを売って買うしかない。
欲しいものはあるけれど、現金がない。
そこでニュースで金価格が上がっているという話を聞く。
家を探してみると、金製品があったので売りにいく。
そういうことではないだろうか。

そんな風に考えると、日本人が金を売っているのも、消費が増大し、デフレが終わる前兆に思える。
世界経済の先行きも、日本経済の先行きも、まだみんな懐疑の念を持って、状況を眺めている。
私はいい面だけを見て、予測しているのではないか、という疑念はある。
それでも私にはバブル崩壊以降のデフレ局面を抜けつつある気がしてならない。

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