異をとなえん |

なぜ日本の総理の任期は短かくなっているのか?

2011.06.04 Sat

21:08:17

菅内閣のごたごたは続いている。
日本の総理大臣の在任期間は元々短かったが、ここに来てまた短かくなっているようだ。
この理由を日本の政治制度に結びつけて、制度改革を訴える向きがあるが間違っている。
総理大臣の在任期間が短くなっているのは、国民の間での人気が持続しないからだ。

就任当初、国民は新しい総理大臣に期待して支持率は高い。
けれども、多くの場合、国民の期待しない方向に政策が向いていく。
だから、支持率が下がり、与党も野党も国民の不満を背景にして、総理を引きずりおろすことに熱中する。

参議院の権力が強いことが、総理の在任期間の短さにつながっている声もある。
なんとか、衆議院をまとめて法案を通したとしても、衆参でねじれ状態が始まっていると、参議院で否決されて、法律が通らなくなる。
だから、内閣が崩壊すると。

私から言わせれば、そんな意見は馬鹿げている。
衆議院が通した法案を参議院が否決または審議しないで廃案を目指すならば、衆議院を解決して信を問えばいい。
ある法案を対象にして、衆議院選挙が行なわれた場合、参議院はその結果を否定することは困難である。
ほとんどの場合認めるしかないであろう。

別にこれで参議院の意義が薄れるわけではない。
衆議院で今は多数であっても国民に人気がない法案は通さない力を持っている。
同時に参議院も国民に支持がある法案を、政府を困らせるためだけに、否認することをできなくする。
チェックアンドバランスとして妥当な所だ。

国民に人気がない政権だと、あらゆる法案に意地悪されて、二進も三進もいかなくなるかもしれない。
でも、その問題は国民に人気のないことであって、制度の問題ではない。
国民の不支持率が60%とか70%の政権がいつまでも、政府の座についている方がおかしいではないか。

** 人気が続かない理由

それでは、最近総理大臣の人気はなぜ続かないのだろうか。
最大の理由は経済がずっと低成長を続けているからだ。
満足な成長ができない状態が続いているから政府に対して何とかして欲しいという欲望が強くなっている。
政府がそれに答えられない場合、支持率が低下する。

政府に何を求めているか。
私は予算の削減であると思う。

菅政権の支持率が低下しているのも、国家の赤字が大きくなっているにもかかわらず、何の手も打とうとしない民主党に腹を立てているからだ。
赤字国債の増加は最終的に消費税という形で払わされる。
それは仕方がないと国民は我慢しているとしても、減らす努力はして欲しいのである。
その削減努力をしない政権に対してあいそをつかして、支持率が低下する。

最近では削減努力をした政権は小泉政権だけではないかと思う。
だからこそ、国民の支持率は高かった。
逆に言えば、削減努力を放棄すれば支持率は低下するのだ。
だから、どうしても短期政権になる。

** 言い訳

なんか、前に書いた記事と似てしまった。
でもブログを長期間書いてくると、ある特定のネタをブログに書いたか記憶があいまいになってくる。
この話前にしたっけとか、なるわけだ。

今回の話も、衆議院と参議院のねじれの話は書いていたと思うし、日本の総理の在任期間が短かい理由についても書いていた。
だから、予定としては最近の人気が長く続かない理由について書きたかった。
経済が成長していない中で、国民が政府の縮小を目指している、その理由だ。
ただ、予算の削減と簡単に書いてしまったが、どうもうまく書けなかった。

言い訳になってしまうが、そういう微妙に違うことも含めて、同じネタでも何回でも書こうかと思っている。
第一に文章力はずいぶん上がったと思っているので、前は全然伝わらなかった文章でも伝わる可能性がある。
もう一つは、主張というものは繰り返すことによって伝わることもあるということだ。
一度では目にふれなかった人も二度三度書けば目にする機会も増えるというものだ。

そういうわけで、同じような話を二度三度繰り返しても我慢していただきたい。

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377 続:なぜ日本の総理の任期は短かくなっているのか?

前回の記事では、予算の削減を国民が求めている理由の説明がなかった。 その説明を追加してみた。 バブル崩壊以後、日本経済はずっと需要が少ないために苦しんできた。 需要不足で物が売れず、物価はデフレとなり、ひたすら下がっていった。 日本の名目GDPは昔500兆円を越えていたものが、最近では470兆ぐらいになっている。 ただ、実質のGDPは増えている。 名目は減っているのに実質