異をとなえん |

中間まとめ - ガラパゴス化は必然である(その7)

2010.12.22 Wed

04:23:35

「ガラパゴス化は必然である」という一連の記事を書いているわけだが、どういう流れなのか、わかりにくくなってきた。
中間的なまとめと今後の記事について、自分にとっての整理も含めて記述しておきたい。

最初の「ガラパゴス化は必然である」では、経常収支が黒字で海外純資産残高が巨額である日本は内需中心でなくては成長できないことを述べた。

次に「続:ガラパゴス化は必然である」では、日本の一人当りGNPが実質的に世界でも極めて高いことから、内需中心に成長するには新しい需要を創造しなければならず、それは世界で始めての物なのだから、ガラパゴス化と呼ばれるように世界から見ると特殊な物になるのは当然のことを述べた。

その次の「アメリカこそがガラパゴス化した国である」では、アメリカの一人当りGNPは日本より高いにも関わらず、なぜ日本はアメリカの真似ができないかを述べた。
ここまでで、日本のガラパゴス化は必然である理由は大体記述したが、もう少し大きなレベルから現象を整理したいと考えていたのだが、なかなかうまくまとまらず停滞していた。

そこで、少し話を変えて「日本を楽観する理由」と「続:日本を楽観する理由」では、私の理屈が正しく、ガラパゴス化を批判することが間違っていることを別の観点から示そうとした。
ただ、あまり納得できる理屈になっていないかもしれない。
もう少し補足する必要があるかと考えている。

そして、前回の「数字の経済論には意味がない」では、日本経済批判に対する文句を述べてみた。
ガラパゴス化とは直接関係ないのだが、ガラパゴス化に代表される日本経済批判に対する回答の一つだと思っている。

今後の記事については、次の4点を説明したい。

・金融の特殊性について、なぜロンドンやシンガポールのような金融業に特化した国ではガラパゴス化しないのか。

・国が存在することを前提としてガラパゴス化について記述しているが、未来は国境がない世界に近づいているようにも見える。国が存在しない世界でもガラパゴス化というような考えは成り立つのか。

・日本企業のグローバル経営の流れは何を意味しているのか。ガラパゴス化とは反した流れなのか。

・本質的にガラパゴス化は日本特有の現象ではない。文明の先端を行く国にとっては必然のように思える。ガラパゴス化を一般化した場合どうなるか。

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