異をとなえん |

竜王戦5局目感想

2010.12.03 Fri

03:16:31

羽生名人が負けた。
最後は一手ばったりみたいな負け方で、見落としがあったのだろう。
感想では正しい逃げ方をしても、羽生名人の負けだったようだが、相手にとどめの手を指されてから、最後の考慮時間まで消費して投げるのは、見落し以外にありえない。
長い対局で、疲労困憊し、しかも負けそうだということで、エアポケットに入ったのだと思う。
1局目の負けも同じような負け方で、やはり年による衰えが出ているように感じる。
この前の王座戦でも、完勝の一局で簡単な詰みを見逃がしていて、瞬間的な読みが弱くなっている。

こういう負け方は相手に対して粘っていれば勝つチャンスもあると思わせて、勝ちにくくなる。
若いころの将棋ができないのは仕方ないけれど、ファンとしてはちょっと悲しい。

一局を通してみると、渡辺竜王の攻めをギリギリでしのぐ羽生名人の技が光っていた。
形勢は悪いのだろうけれど、攻めているより、受けている方が、羽生名人の得意パターンのような気がする。
簡単に潰れそうなのに、なかなか潰れない、攻めに手を焼いているのが如実に見えてくる。
羽生名人のこういう受け将棋は勝ちパターンであり、何十回となく対戦相手を負かしてきた。
実際逆転したかに見える局面もあったと思うのだが、とどかなかったのだろうか。

今もう一度棋譜を見てみると、一応逆転していたようである。
局後の感想戦でも正確でないことはあるけれど、ほぼ形勢不明の局面にしたのに、競り負けたのは羽生名人らしくない。

渡辺竜王は羽生名人との相性が悪くない。
前回の3連敗後の4連勝といい、自信を持っているのだろう。
渡辺竜王の他の棋戦での成績はそれほど良くないのに、なぜ羽生名人に対して強いのか、不思議に思う。
渡辺竜王が圧倒的に他の棋士に強くて、羽生名人と最強者同士の戦いとして、雌雄を決っするのならば、羽生名人が負けても納得がいくのだが、そうでないところに歯がゆさを感じる。

羽生名人はデビューした時からのファンだ。
残り2局を勝って、永世七冠になって欲しいと願う。

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