異をとなえん |

民主党は分裂する

2010.09.14 Tue

04:24:21

民主党の代表選が今日14日行なわれる。
菅首相、小沢前幹事長、どちらが代表になろうとも、民主党の分裂は深刻であり、すでに修復不可能の領域に入りつつある。

古来最初は単なる組織内部の権力闘争と見られたものが、最終的には組織を分裂させる巨大な路線対立になったことは暇がない。
イスラム教のスンニ派とシーア派の分裂はカリファの跡目争いから深刻な宗派対立に発展していった。
ロシア共産党のポリシェビキとメンシェビキの争いも最初は組織の些細な規則問題が急速に組織の分裂へと発展していった。
これらは、内部に伏流として存在していた深刻な政策上の対立が権力闘争によって表面化することが原因だ。

民主党は安全保障の問題が今まで先送りしてきたと言われる。
今までは政権を取るために何とかごまかしてきたが、それがごまかせなくなった。
もちろん、問題は普天間基地の移転問題である。
小沢前幹事長は普天間基地の移転問題を白紙撤回する方針を掲げている。
辺野古移転で決着させた鳩山政権のNo.1とNo.2が、それを反故にする政策転換をなぜ声高々に主張できるかは謎なのだが、どちらが勝ったとしてもすぐ巨大な問題に発展する。
菅首相側が勝てば当然のことながら小沢派は普天間移転問題の解決に反対するだろう。
というより、ここまで問題を表面化させて反対しないのはおかしい。
人事としての挙党体制はできても、政策の挙党体制などというごまかしはできない。
普天間基地の移転問題が沖縄の負担低減の方法についての問題ではなく、日米同盟をどうするかという日本という国の最も重大な戦略問題が本質であることは明らかだと思う。
民主党の隠してきた路線上の問題がついに噴出したのだ。

そして、この路線対立の修復は不可能に近い。
小沢派はここまで問題が表面化した以上、安易な妥協はできないはずである。
だからといって、慣性で動く辺野古移転派も止めるわけにはいかないだろう。
数ヶ月前に日米で合意したことを覆せるわけがない。
もっとも、ここで謎なのは鳩山前首相である。
小沢政権の外相などという話もあるが、つい最近日米で合意したことを、どういう顔をしてひっくり返そうというのだろうか。
私だったら恥かしくて、とてもできない。
この問題の決着に同意した閣僚たちも同じだろう。

次期予算案では辺野古移転を前提とした予算が組まれる。
小沢派は反対する以上この予算案を通すわけにはいかない。
一つの政党でこの二つの路線は共存できない。
この問題の意見の違いによって党は分裂するしかない。

自民党は前政権の引き継ぎによって、辺野古での移転での決着を支持するだろう。
民主党がこの二つの問題で分裂をするならば、民主党の辺野古移転派と自民党が連立を組むしかない。

民主党が分裂を避ける方法があるだろうか。
問題なのは普天間基地の移転は党内でもめていたものを決着させたということだ。
新規に発生した問題ならば、妥協するためにいろいろな智恵も出てくる。
けれども過去に発生し解決した問題を蒸し返すことは、深刻なルール違反だ。
互いに協調して実行する基盤を破壊する行為だ。
だからと言って、小沢派が負けたとしても代表選後黙っているわけにはいかない。
やはり、民主党の分裂は必死だと思う。

このエントリーをはてなブックマークに追加
LINEで送る

コメント
コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する

トラックバック
トラックバックURLはこちら

309 続:民主党は分裂する

昨日の記事に少し補足しておきたい。 昨日の記事の結論は、民主党が分裂して普天間基地辺野古移転派が自民党と連立するというものだった。 一つの疑問として、自民党がなぜ解散を求めないかということがある。 実際今日、谷垣自民党総裁は大連立を否定し解散を要求していた。 しかし、...