異をとなえん |

日本の財政赤字とアメリカの不動産担保証券の買い取り

2010.01.12 Tue

20:05:27

正月ぼけがひどくて、ブログが書けないでいる。
書かないと、いつまでも書けないので、とにかく生きているだけでも発信しておこう。
まとまったことを書く力もないので、とりあえず頭に思い浮んだことだけ。

マーケットから見た「リフレ派」の誤謬 - よそ行きの妄想を読んで、国債が暴落するかについて考えてみた。

引用開始

政府が際限なく貨幣を増刷していけば、いずれマーケットは政府に対して不信感を持ちます。即ち、金融と物価の安定を放棄したのではとの不安です。これが一定以上蓄積したら、日本政府に対する信用が瓦解する瞬間が訪れます。そうは言っても国債の元本は必ず償還されるだろうとか、利払いが滞ることはないだろうとか、流動性がなくなることはないだろう、などといった安心感がすべて不安に変わります。それまでデフレがテーマだったマーケットが、一気にインフレムードに変わるわけです。
引用終了

財政赤字が続いて、市場がいつか返済できなくなるのではないかという怖れから国債市場が暴落するというのが一つの説である。
しかし、私には信じ難い。
政府は国債を返せなくなりそうだったら、日銀に直接引き受けさせてでも返却するというのが当然に思える。
日銀が引き受けるのは、更に信用をなくす行為だから、更に国債が売られるからダメといっても、日銀はいざとなったら全部買える。

主として日本の国債を買っているのは銀行である。
彼らは預金から国債に投資している。
国債を買っているのは、他に投資する先がないからだ。
日本以外の国に投資するのはどうだろうか。
アメリカの国債の利回りはずっといい。
実際にかなり買っていると思うが、全部を投資するということはない。
為替リスクがあるからだ。
どんなに利回りが良くとも、為替が極端に円高に振れたら、いきなり損を出してしまうだろう。
だから、日本国内で運用先を探すことになる。
国債は私にはどう考えても、信用リスクはゼロに見える。
銀行からすると預金との利息の差は確実に稼げるわけで、そこで国債は常に買われ金利は下がってきた。

この場合、注意したいのは日本の銀行にはインフレリスクはほとんどないことである。
円がインフレにより価値が目減りしたとしても、円で借りて円で運用している以上、利益は変わらない。
もちろん、ハイパーインフレが発生したならば、円で運用するのが損だと、日本で銀行預金をしている人たちも急激に預金を引出すかもしれない。
銀行は短期で集めた資金を長期で運用しているのだから、期間がマッチングしないリスクとも言える。
けれども、日本国民が急に預金を降ろすという事態がありうるだろうか。

小渕政権の頃が国債の金利が1%以上、急上昇したことがあった。
ある意味国債暴落である。
プロの間ではもちろん大問題だったと思うけど、一般の国民があまり気にしていたとは思えない。
私もその頃はあまり経済に興味がなかったので、気づかなかった。
つまり、国債の価格が下がったって、銀行預金を降ろす人はほとんどいない。
だとしたら、銀行の暴落リスクはほとんどないことになる。

ハイパーインフレが怖くなるためには、少くとも身近で物価が上がっていると感じる必要がある。
現在のデフレ状況では、到底考えられない。
そして、ある程度物価が上がった状況になれば、景気は大幅に好転しているはずだ。
実際、2006年ぐらいにインフレといった感じではないけれど、デフレが止まったという感じでも景気はいい感じであり、そして政府の財政収支は大幅に好転していた。
そもそも最初の国債が返せないという話はどこかに行ってしまう。

結局、国債の信用リスクは、ほとんどない。
それを考慮した思考はあり得ないことを仮定にした話だ。
そうすると、どういう場合に価格が下落するかというと、国債より有利な投資先がたくさんあるために、銀行が国債を買わなくなる時だけだ。
国債より有利な投資先がたくさんあるというのは、景気が回復した時だけで問題ではない。

では、どういう時に財政赤字が問題になるかというと、景気が好転しインフレ気味にも関わらず、支出をそのまま拡大し続けた場合だろう。
安倍政権が予算を組んでいた頃、景気は好転していた。
その時はかなり予算を押さえ気味にし、国債の発行残高もGNP比で縮小していた。
それなら、全然問題ない。

自国通貨建ての国債の発行で問題になるのは、インフレが発生しているにも関わらず、景気があまり良くないので、財政支出が削減できない場合に思える。
つまり、スタグフレーションが発生している場合だ。
これは本質的には、経済が供給力不足のために起こる。
この時は苦しくとも、財政支出を削って、我慢するしかない。
日本の場合はこの状況にはほど遠い。
貿易黒字が続いているということは、供給力が需要を上回っているからだ。
その場合スタグフレーションは起らない。
しかし、今後日本でも少子高齢化が進むことで、経常収支が赤字化してゆくことも考えられる。
その場合、財政が硬直化し、社会保障等の支出が継続的に増えてゆき、デフレが止まっても財政支出を減らすことができない状態がありうるかもしれない。
その時は増税することが必要になるだろうけれど、まだ先の話だ。

単なる金融政策では資源配分に影響を与えない。
日本のゼロ金利政策と量的緩和が、いつまでたっても景気を良くしなかったことが、その現れに思える。
リフレ政策というか、通貨の供給が意味を与えるのは、それをどこかで使うからだ。
単に金利を安くしただけでは、景気が悪ければ消費にも投資にも回らない。
今のアメリカの政策が成功しつつあるにように見えるのは、FRBが金利を安くするだけではなく、実際にリスクを取って投資をしているからだ。
不動産担保証券の買い取りは、いろいろと技術を駆使したとしても、本質的には住宅を買っているのと変わりはない。
FRBが住宅を買っているからこそ、住宅価格は底を打ち、景気は立ち直りつつあるのだ。
じゃあ、FRBの政策が正しいかと言うと私には全然そうは思えない。

日本の土地価格のことを考えてみよう。
日本の土地の場合も日銀が担保を買い取るなどと言う技を考えられたかもしれない。
けれども、日本の土地の価格が下がったのは、少くとも地方の場合は正しかった。
地方の商店街がシャッター通りと化し、人口が減少している以上、土地の需要がなくなるのは当然だ。
だから、土地価格が下落するのは当然と言える。
日銀が強引に価格を支えたとしても、それが利益を生まなければ、結局は単なる消費でしかない。
この場合、中央銀行と政府が一体と考えれば、政府が使わない土地をせっせと買っているに過ぎない。
政府がムダな土地を買っているということは、景気が良くなった時点での供給力不足を招くだろう。
つまり、スタグフレーション状態での引き締めであり、その時点で政策の失敗のつけを払わされる。

アメリカのFRBの政策に戻ろう。
アメリカのFRBによる不動産担保証券の買い取りは、結局は住宅の買い取りと同じだと述べた。
その政策は正しいのだろうか。
私にはアメリカの住宅価格の低下は、石油価格の上昇から来る必然に思える。
つまり、ガソリンの低価格を当然と見なして、アメリカ人は住宅の郊外化を進めてきた。
広い土地が取れるので大きな家を作り、通勤に楽なように大型乗用車に乗ってきた。
ガソリンが上昇すれば、そういう訳にはいかない。
ガソリンを節約するために、公共交通機関を使い、乗用車を小型に変える。
あるいは電気自動車などに変えるかもしれない。
電気自動車の航続距離がガソリン自動車よりも短いことを考えると、遠くに家を持つことはできない。
また、公共交通機関を使うということは、住む部分によって差異が生まれるということであり、都心から遠くに離れれば離れるほど、不利になる。
そのような条件を市場は考えに入れながら、住宅価格を決定する。
その中で、何も考えないで住宅を買っているFRBの政策は、ガソリン価格の上昇は偽りであり、今後は安くなることに賭けているだけだ。
その賭けにFRBが負けるとは必ずしも言えない。
けれども、そんな賭けをFRBにして欲しいとは、私がアメリカ国民だったら思わないだろう。
アメリカ国民の一つ一つの判断で価格が決まった方がいい。
そして、個人的にはガソリン価格は上昇するように思える。

そんな訳で、FRBによる不動産担保証券の買い取りは、日本の銀行が不動産価格の回復に期待して、いつまでも担保を抱えていたのと変わりない行動だ。
変わっているのは、中央銀行が破綻に追い込まれることはない位だ。
しかし、住宅価格が回復しなければ、その歪みはどこかで必ず現れる。
それはアメリカにとって、いいことだとは思えない。
とはいえ、市場における最も力を持った参加者が買いで勝負している以上、それに対して売りで立ち向うのはあまりにも危険である。
市場の流れに追随していくのが、賢い方法だろう。

なんか、いつも書いていることと同じだと思った方は私のリハビリだと考えて許してください。
長い文章は書けるようになったけれど、構成が無茶苦茶だ。
日本の財政赤字の問題が、途中でアメリカの金融政策の問題に変化している。
読み直すと、その他にもいろいろあらが見えてしまう。
本当はもっと推敲するべきなのだろうけど、それが大変だということが最近になってようやくわかった。
文章は少しずつしか、うまくならないと思う。
だから、今回はこの位であきらめる。

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