異をとなえん |

ドル高はどこまで続くか? - 先週の株式相場(2009/12/25)

2009.12.29 Tue

02:46:40

先週の株式市場の分析結果が、月曜夜では遅いもいい所だ。
前夜のアメリカ市場の分析をして、日本市場の始まる前に分析を終える、株式会社のアナリストたちは偉いものだ。












































































12月25日 12月18日 前週比 前週比(%)
日経平均株価 10494.71 10142.05 352.66 3.48
TOPIX 909.39 893.59 15.8 1.77
上海総合指数 3141.35 3113.89 27.46 0.88
NYダウ工業株30種 10520.1 10328.89 191.21 1.85
S&P500種 1126.48 1102.47 24.01 2.18
ナスダック総合指数 2285.69 2211.69 74 3.35





円相場(ドル) 91.1 90.31 0.79
円相場(ユーロ) 131.3 129.49 1.81


日本の株式市場は急に回復した。
世界の株式市場も高くなっている。
原因は何だろうか。
日本の株式相場の場合、私は円高が止まったことが最大の原因と見る。
84円まで上昇していたドル相場が円安に転じ、今は91円台だ。
輸出企業にとっては、大幅に利益改善が期待できる。
それでは、円高が止まった原因は何だろうか。
円高が止まったというより、実際はドル高だと思うが、ドル高の最大の原因は景気の好転期待によって、長期金利が反発し始めたことによる。

景気の動向と為替の関係について考えている。
二つの国があるとしよう。
A国とB国だ。
A国とB国の間では、変動為替相場制をとっている。
A国は少し景気が悪くなってきたので、景気回復のために中央銀行が金利を下げた。
二つの国の間の金利差が変化したことで、A国の通貨を売って、B国の通貨を買う流れが強まった。
その結果、A国の通貨は安くなり、B国の通貨は高くなる。
そうすると、A国の物品の価格は安くなるわけだから、B国への輸出が伸びるようになり、また、B国から輸入していたものも、自国産のもので間に合わすようになる。
A国の生産が伸びるわけだから、A国の景気は良くなっていく。
株価等も上がっていく。
債券市場から株式市場に金が流れていき、債券金利は上がっていく。
A国の金利が上がると、B国から金が流れるようになり、自国通貨安だった流れが自国通貨高に変わる。
景気回復が自律的な成長をもたらしていれば、この流れはしばらく続く。
問題は自律的な成長があるかどうかだ。
自律的な成長がなければ、自国通貨高は結局自国の景気を悪くしていくことになる。
最初に戻ってくるわけだ。

自律的な成長がなければ、為替相場の変動は上のように循環していくように見える。
日本の90年代の経済がそうだった。
景気が悪くなると金融緩和政策を取り、円安に転換させた。
そうすることで、景気は良くなるのだが、円高になると自律性が弱いので、すぐ景気が弱くなってしまう。
その結果景気が落ち込むということを繰り返していた。

現在のアメリカのドル高もそんな感じがする。
アメリカの株高は、アメリカの輸出の好転とアメリカの多国籍企業のドル安による利益のかさ上げが主因に見える。
そのアメリカの株高が資産効果を通じて、景気の好転をもたらした。
しかし、ドル高に転じることで、その二つの景気の回復の力は弱まっていく。
そうすると、アメリカの景気回復とドル高も長くは持たないのではないだろうか。
とは言っても、日本の円高も1年や2年は持った。
そう考えると、今回のドル高も1年や2年持っておかしくはない。
もしかしたら、そのまま自律的な成長が始まるかもしれない。

しかし、流石にそうはいかない気がする。
一番心配なのは、原油相場がいつのまにか80ドル近辺に近づいていることだ。
70ドルを割ったけれども、景気回復期待から反転したのだ。
これは、やはりアメリカ経済を冷すと思う。
それを考えると、景気回復によるドル高もあまり長くは期待できないのではないだろうか。
とりあえず、景気回復、ドル高、円安、日本株式市場の上昇は、アメリカの出口戦略が始まる2月までと予測しておく。

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