異をとなえん |

増田悦佐さんの新作が面白そう

2009.11.24 Tue

21:01:23

ずいぶんブログをさぼった。
「今日の株式市場」の予測が全然当たらなくて、少し嫌になったからだ。
再度続けたい意味もあるのだが、特に最近の日本だけ株が上がらない原因は何かを考えたいけれど、もう少し長い目で見た分析に焦点を当てて、やめにする。

今日は、偶然増田悦佐さんの新作の予定を見つけたので紹介だ。
「内向の世界帝国 日本の時代がやってくる」


内容紹介は次のようになっている。
引用開始

世界金融危機は、アメリカから日本文明への覇権交代の序曲であった! スペイン、オランダ、イギリス、アメリカと続く経済覇権の交代には理由があった。独自の帝国循環論を、歴史学と詳細な経済データを駆使して展開する。大都市圏への人口集中、鉄道網の整備による効率的な社会、機関投資家を上回る大衆の投資のセンス、知識人主導にならない大衆文化の興隆、等など、日本が覇権を握る条件はそろいすぎるほどそろっている。リーマン・ショック以降、世界経済にとって困難な時代が続く。しかし、日本にとってはその向こうに明るい未来が広がっている! 未来を生きるすべての日本人に贈る。
引用終了

私は前の対談の本の時に、日本が次の覇権国になるとしても、その裏付けとなる理屈がないと批判した。
その回答のような本に見える。

私が考えている限りでは、日本は軍事的な覇権国にはなれないし、基軸通貨国も怪しい気がする。
軍事的な覇権国は世界に戦争が減ってゆくという私の予測から考えられない。
軍事力がなければ、政治力もありえない。
基軸通貨国もドルが簡単に崩れるかと言えば、そうは思えない。
今のドル安傾向が続けば、嫌がる国は多いだろうけれど、基軸通貨の変更には膨大な手間がかかる。
貿易を支えている金融などのシステムを全て変更しなければいけない。
今のドル安が、このままゆっくりしてスピードで推移するならば別にわざわざ変更する必要はないと、ほとんどの企業国が考えるだろう。
もちろん、ドルにハイパーインフレが起これば話は別だが、幾らなんでもそんなことが起こるとは思えない。
アメリカ国内の物価の上昇が低下しつつあるのは、ハイパーインフレどころかデフレの危険を示しているし、もし本当にそんな危険が起こったらFRBが引き締め政策に移すことは確実だと思っているからだ。

そうなると、次の覇権国とか言っても、実体は何かということになってしまう。
エネルギー効率がいいから、日本が一人当りGNPで世界一になるとかいうのは、ありえる。
1990年代の円高の頃は実際そうだった。
しかし、それは現在のリヒテンシュタインとかと本質的に変わらない。
そして、覇権国はたぶん一人当りより、総量の方が重要だ。
世界一の債務国というのは、ずいぶん前からそうなのだが、別に何が変わるわけでもないように見える。
世界のATMになって、他の国から金をたかられる存在にはなるかもしれないが、それは少し悲しい。
いや、それが本当に次の覇権国の実体かもしれないけど、そして長期的にはATMであることで世界に影響を及ぼせるかもしれないけど、なんていうかつまらなくはある。
そんな訳で、増田さんの本には期待している。

ただ、目次は下記のようになっていて、ちょっと心配だ。
後、第1章の台京は大恐慌の間違いだろう。

引用開始

第1章 この金融恐慌の本物の台京にしたかったら……
-----日本人だけが、そうする力を持っている
第2章 経済覇権交代の法則
-----世界的な不況でいちばん苦しむのは、次世代の経済覇権国
第3章 先進国を周期的に襲う「どん欲」症候群の不思議
-----排他的クラブが新メンバーを受け入れるとき
第4章 ナンバー・ツーであることの不安が、愚策を採用させる
第5章 単一言語が覇権を呼び寄せる
-----ことばこそ経済の主戦場
第6章 経済覇権国の性格が激変する
-----もっとも外交的な世界帝国から内向的な世界帝国へ
第7章 ピンチはチャンス、チャンスはピンチ
-----そのとき日本はどうする
引用終了

目次では一般的な覇権国交代の話が多い気がする。
一般的な覇権国交代の話だと、軍事的な行動をしない国の場合は、うまく扱えない。
第6章の「経済覇権国の性格が激変する」が私の興味ある部分だろうけど、そこでどのように扱われているか。

発売日は11月26日で早売りの店はもう出てもおかしくない。
明日あたり、本屋に行ってみようと思う。

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