異をとなえん |

今危機が起きている理由 - 北朝鮮はヤクザである(その3)

2009.05.30 Sat

20:26:52

今までの話で、北朝鮮がヤクザであると解釈すれば、
北朝鮮の行動原理が説明でき、その場合にどう対応するかの基本を説明した。
今回は、現在の事態について考えたい。

まず、北朝鮮がなぜ今危機を演出しようとしているのかだ。
理由は幾つかある。
しかし、重要なことは、危機が起こるのは確定事項だということだ。
北朝鮮は半永久的に金を引き出そうとしているのだから、
核廃棄などするわけがない。
本当に核廃棄をしてしまえば、金を取れるわけがないからだ。
ケンカの弱いヤクザなど存在価値はないのだ。
だから、どう合意しようと、ある程度金を引出したら、
危機を演出して当初の合意をリセットするというのは、
北朝鮮の最初からの意図である。
だから、タイミングが今だというのは、それほど重要ではない。
たまたまにすぎない。

それでも、下記のような理由から今の時期には意味がある。
・技術の進歩
・経済の混迷
・金正日の復帰
・アメリカの政権交替
・韓国の北朝鮮敵視政策

一番大事なのは、技術の進歩だろう。
核実験はその最だるものだ。
前回の実験の検証が済み、問題点をチェックしたので、
再実験をする必要が生まれた。
核実験自体は、より強力な脅しとして、状況に関係なく実行していきたい。
そうすると、核実験をすると脅して危機を作り出すのは問題になる。
それは、危機政策がうまくいき、下手に合意してしまうと、
すぐ再実験するのは流石に難しくなるからだ。
合意に参加するであろう中国とは、あまり対立したくない。
中立を装って、自分の利益を図ってくれる仲裁者は必要なのだ。
だから、先に核実験をしてしまい、その後で、金を引出そうとする。
ミサイルも前からの進歩をあるだろうけど、
今がタイミングかは良くわからない。
たぶん、核実験の方が大事と考えていると思う。

経済の混迷は、その次ぐらいに大きな理由ではないだろうか。
リーマンショック以後、景気は悪化し、資源価格の暴落によって、
北朝鮮にとっても経済状態は悪くなっている。
今年は、アムネスティによると、1990年代後半以来の不作だそうだ。

北朝鮮は10年来で最悪の食糧不足


 国際人権団体アムネスティ・インターナショナル(本部ロンドン)は28日発表の年次報告で、北朝鮮について、1990年代後半から約10年間で「最悪の食糧不足」に陥ったとした上で、「同国政府は最低限の食糧を確保せずにいる」と批判した。


韓国の李政権の成立で資金の流れも悪くなっている。
金を緊急に稼ぐ必要が出てきたといえる。
そこで、一稼ぎをしようと危機を再度演出しているのだ。

金正日の健康が回復したのも、当然のことながら今回の危機の前提条件だ。
金正日の決定がなければ、北朝鮮は最終的な意思が決まらない。
病に臥せっていれば、何事もすすまない。
金正日が現場に復帰することによって、この危機を演出することができるのだ。
そして、普通の国ではヤクザみたいな真似はできない。
社会に適応していない人間はトップにはなれないからだ。

アメリカのブッシュ政権からオバマ政権への交替も危機を開始した理由だ。
オバマ政権は北朝鮮を無視した政策を続けている。
直接対話を求める北朝鮮と話が合わない。
無視されているならば、
むりやりでもこちらに目を向けさせるというのが北朝鮮の考えだ。

韓国の北朝鮮敵視政策も無視できない要因だ。
前のノムヒョン政権と違い、北朝鮮を敵視している。
観光停止や開城に進出した企業を痛めつけるなど、
幾つか揺さぶりをかけているにも関わらず、言うことをきかない。
そろそろ、教訓を与えてやらねばと思っているのだろう。
韓国内にいる北朝鮮シンパに対しても、
北朝鮮がアメリカや日本を引きずり回し勝利をおさめることは、
大きな支援になる。

今まで述べてきたようなことを理由にして、
北朝鮮は今回の危機を演出しはじめた。
それでは、この危機に対して各国がどう考え行動するかを、
次回に考察していきたい。


なんか北朝鮮問題について簡単に書くつもりが長くなってきた。
このままエネルギーが切れて、尻切れトンボに終わるのがパターンなので、
そうならないようにしたいものだ。
続く。

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