異をとなえん |

なぜドル安が怖くないのか

2007.06.12 Tue

01:22:51

アメリカの経常収支の巨大さを考えると、ドルへの投資家は暴落が怖くないのだろか。これをどう考えているか、あるいはどう自分を納得させているのか、それが疑問だった。
前回の記事を書いたことでわかった気がする。
つまり、ドルが暴落したとしても、半分ぐらいにしかならないのだ。購買力平価から、そんなに乖離する事はできない。それ以上の下落は、たぶん資産があまりにも格安になるとかで買いが入ってしまう。ハイパーインフレさえ起こさなければ、ドル暴落のリスクは限定的なのだ。投資家はFRBに対してそれぐらい信用していると思う。

結局、中央銀行が通貨価値を維持する事ができるならば、購買力平価から実際のレートが大きく乖離する事はできない。ここで言う、購買力平価は実際の値ではなく理論値だが、ある程度の幅を持って予想すれば、実際のレートが取りうる範囲を予測できることになる。
本当にプラザ合意以来の、円安水準なのか(登録要)
の2ページ目のグラフによると、日本の実行為替レートは75から160ぐらいの範囲にある。
もちろん、インフレ率は違うから名目の為替レートはかなり違うが、実質の為替レートは最悪の条件でも半分より悪くならないと仮定してもいいように思う。つまり、最悪為替レートが半分になったとしても、実質金利差(インフレ率を考慮した金利差)がそれをカバーできるなら、採算は合う。最悪の条件だから、普通はもっといいレートを選べるだろう。

しかし、このグラフは面白い。実質実行為替レートが75ぐらいまでいった事もあると言う事は、現在が100だから、まだ円の価値が3/4下がる余地があるという事だろうか。現在1ドル120円、つまり1円は1/120ドルとなる。円の価値が3/4になるということは、1円が1/120ドルの3/4になるということで、結局1/160ドルになる。つまり、1ドル160円も絶対ないとは言えないのか。円安も、もう限界かと思ったが、必ずしもそうではないんだな。

今までは、ドルへの投資について考えたが、これは他の高金利国に対しても成り立つだろうか。たとえば、日本からニュージーランドへの投資を考える。購買力平価から為替レートが大きく動けないというのは変わらない。問題なのは、インフレが当初の予定する範囲におさまるかぐらいだろう。ニュージーランドの貿易収支がアメリカほど悪いとは聞かないから、返却できなくなる危険性はほとんどない。現在の金利差が7%強だから、長期投資を考えればほぼ確実に大丈夫なのかな。円高が怖くて外債投資をできなかったけれど、それなりの投資の根拠はあるということか。実際に投資する時はきちんと計算しなくてはいけないだろうけど、今回の結論に少し感心してしまった。

このエントリーをはてなブックマークに追加
LINEで送る

コメント
コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する

トラックバック
トラックバックURLはこちら