異をとなえん |

アメリカのバブルの真因

2009.01.22 Thu

01:18:44

アメリカのバブルの真因は何かを考えている。

基本的に、私は政府が何かを実行すれば、景気が良くなるとかいうことを信じない。
政府の介入は望ましくないと思っている。
ただ、政府はその国の中で最大の支出の主体である。
景気に大きな影響を与える。
しかし、それは景気対策とは関係なく実行されるものであり、
本質的に大きな事業体というだけだ。
効率的に運営されているかどうかは重要だが、
総額がどうかなどは別の話だ。

今回の経済危機でも、政府が何かをして、景気が回復するなんてのは信用しない。
だた、それでも理論的に景気が回復する可能性について考えると、
バブルの真因が気になってくる。
つまり、理屈の上では景気は回復するのに、
そうなっていないのは別に真の原因があるからだという仕組みだ。

今回の危機による停滞が、もし何年も続くとしたら、その原因は何だろうか。
一番最初に思いつくのは、単純に今のアメリカの繁栄をそのまま延長したら、
石油の値段が上がり過ぎてしまうことだ。
ガソリンをがぶ飲みする車で、郊外に住宅を建設する生活様式、
それが限界に近づいたのではないか。
前に「アメリカのガソリン価格と住宅価格の関係は?」で述べたように、
石油の価格が上がり続ければ住宅の価格は下落しないのがおかしい。
それが今回の危機の本当の原因ではないだろうか。

つまり、アメリカの繁栄を支えるためには、原油が安価に提供される必要があったが、
実際は供給が逼迫して、それができなかった。
その結果、住宅価格が下落して、全てのメカニズムが狂ってしまった。
現在、原油価格は下がっているが、ある意味一時的なものだ。
また、上がるかもしれないという危惧は、あらゆることに影響する。
自動車は買い控えする傾向が強まるし、郊外の住宅価格は下がり続けるだろう。

前の石油危機の時には、時間が十分経つと、厳しい時のことを忘れた。
当分上がらないという確信が経済の復活に寄与した。
今回はそうなるかどうか、わからない。
新興国の成長が石油価格の下落の邪魔をしそうだ。

これが今回の不況の真因だとしたら、景気の回復は一二年では無理だ。
自動車経済の改革をするとしたら、十年、二十年の話になる。
ガソリンを使わない電気自動車等に移行するか、
それとも日本みたいに鉄道を重視した交通システムに移行するか、
どちらにしても、社会システムを含めれば、本当の変換には十年、二十年かかる。
その間、経済の低迷を続いていく。

本当に変わるとすれば、今までの投資は継続できないし、
どう変換するか確信を持てなければ、新しい投資を始めることはできない。
第二次石油危機後のアメリカ経済の低迷が十年ぐらいで済んだのは、
石油供給の改革によって、結局変換が必要なくなったからだ。

今回はどちらなのか。
グリーンディールが提唱されるように、当分は自動車文明を改革しようとするだろう。
根本的な改革をするのだから、低迷は十年続く。
金融政策、財政政策は関係ない。

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