異をとなえん |

内向きとか、外向きではなくて

2009.01.11 Sun

01:47:00

404 Blog Not Found:「内向き」で問題ないのは売文家ぐらい
を読んだが、内向きとか、外向きとかの話ではないと思う。
世界が通信や交通などで緊密に結ばれることによって、
世界がフラットになり、
一つの均一化した市場が生まれるという話はデタラメだ。
市場は決してフラットにはならない。
市場は常に差異化の力を受け続ける。
それによって、目に見えなくても市場は分割され、個別のものとなっていく。
それは経済のメカニズムそのものなのだ。

グローバル市場という時、最初に頭に浮かぶのはアメリカ市場だ。
だから、どの市場もアメリカみたいになると考えてしまう。
しかし、アメリカ市場こそ、もっとも特殊な市場に見える。
価格のみを購入基準にして、品質を顧みない市場だ。
品質がどんなに悪くなっても、価格を下げれば売行きが伸びる。
だから、とにかく価格を下げるのにどの企業も必死になって行動していく。
それでいいのではないかと思う人がいるかもしれない。
けれども、そんな市場では企業は存続できない。
完全な競争市場は、企業にとって利益が出ない市場だ。
新規参入者がいなければ、独占によって市場は変質してしまう。
新規参入者があり続けることによって、始めてこの市場は存在し続ける。

現在アメリカ企業は、中国という低賃金労働者によって利益を出し続けている。
しかし、この仕組みは危うい。
かなり無理のあるシステムだ。

では、どうしたらいいか。
市場を差異化し、分割された市場の中で独占するというのが回答だ。
企業はありとあらゆる手段を使って、差異化していかなくてはならない。
デザイン、サービス、ブランド、安心、品質、なんでもいいのだ。
それが加わった時、、
同じ商品で価格が同じでも、それを選ぶならば差異化ができたことになる。
当然、普通は附加分価格が上がるので、
その付加価値が追加価格に見合わなければならないが、
企業はそれを見つけ出す必要がある。
そして、認められさえすれば、その価値である意味独占が成り立つので、
より高い収益が約束される。
このようにして、供給者にとって差異化は利益を上げるもっとも重要な戦略となる。

それは同時に消費者のとっても言える。
同じ商品をいつも消費していてもつまらない。
新しい何かを求めていく。
同じ刺激に感覚が麻痺していくのと同じだ。
そこで、差異化された商品を期待し、出てくれば購入する。
このようにして、一つの均一な市場は、いろいろな形に分割されていく。

さらに労働者にとっとも差異化は重要だ。
同じ物を作り続けていけば、ある意味誰でもできるようになる。
そうなれば、その物を作り続けていく労働者の賃金はみんな同じになってしまう。
それを拒否するためには、常に新しい何かを生み出していかなくてはならない。
差異化によって、商品が変われば、労働者の必要とする技能も変わる。
労働の技能の賃金を下げるのではなく、新しい技能を学び、
それがどれだけ早く習得できるかという評価によって、賃金が決定される。
つまり、中国のような発展途上国に合わせて賃金にならなくてもよくなるのだ。

つまる所、差異化は経済成長そのものなのだ。
生産性の向上によって得られた余剰を、
差異化によって生み出された新しい商品を消費することで経済は成長していく。
このメカニズムは、人間が新しい何かを求めるかぎり続いていく。

しかし、アメリカ市場は価格のみに反応しているのではないかという疑問があるだろう。
だからこそ、アメリカは変になっているとしか思えない。
価格のみが支配している市場の中で、労働者はひたすら賃金を下げられ、
それに対応できなくなると、中国に生産が移管してしまう。
消費者は品質の悪い製品を使うしかなくなる。

こうなる最大の原因はウォルマートによる独占だ。
低価格のみを金科玉条にした、ウォルマートの戦略とその独占によって、
品質を上げ、価格を上げるといった商品の売る場がなくなっている。
現在のアメリカ国民の格差の拡大の最大の原因だろう。

では企業はどうしたらよいか。
差異化を目指して品質を重視した市場を作り出していかねばならない。
まず、消費者に品質の差異を理解してもらわなくてはならない。
そのためには、消費者と直接接触する売り手だちが、品質の差異を理解する必要がある。
販売員の教育が必要だ。
また、宣伝をきちっとしなくてはならない。
このような努力によって、ようやく差異化ができる。

内向きとか、外向きとかではないという話をした。
しかし、アメリカ市場が品質に反応しない特異な市場になっているのだとしたら、
志ある企業はある意味アメリカ市場を放棄せざるをえない。
価格低下のみを目指した技術革新や、生産コストの安い地域への移動という方法もあるが、
今まで述べたように経済は回っていかないので除外する。
そうすると、アメリカ市場についで、
世界第二の市場である日本こそが重視しなければいけない市場になる。
中国市場が量的には第二の市場だろうけど、品質に反応できる段階ではないので、
これも論外である。

もっとも差異化を目指すのだとしたら、
自分たちが一番わかっている市場から開始するので、
つまりはどうしても内向きになる。
ただ、その内向きは世界を目指した内向きになれる。
その差異化が成功するならば、世界でも成功する可能性が出てくる。
日本の市場が少子高齢化で小さくなり、飽和するとしても、
世界に出て広まっていけるのだ。
世界に広まる一つの過程だとしたら、内向きとか外向きとかいうものではないだろう。

最後に補足しておくと、アメリカ市場と今回言っているのはウォルマートが支配している、
品質に反応しなくなった商品市場のことだ。
アメリカにもそうでない市場はたくさんあるが、
そういう市場はグローバル市場とかアメリカ市場などと
大きなくくりで呼べるようなものではない。

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