異をとなえん |

日本語は亡びるのか?(その2)

2008.12.04 Thu

01:17:28

前回、
日本語は読みやすい言語なのだがら、
英語よりテキスト言語としては、むしろ好まれると主張した。
しかし、今減りつつある日本人だけが、
日本語を読み書きするのならば、将来はおぼつかない。
日本以外の国に広まる可能性を考えてみよう。

耳にタコができるくらいによく聞く、
アニメ、マンガを始めとした「JAPAN COOL」と呼ばれる現象によって、
日本文化は広まりつつある。
私の理解している範囲では、世界で流れている文化の中で、
もっとも強い流れだ。
ハリウッドの映画のように、今でもアメリカ文化は、
世界に強い影響力を持っている。
しかし、新しいなにかという感じではない。
娯楽としての一分野に過ぎないように見える。
あるいは、言語を学ぶ強いきっかけにならない文化だ。
それに対して日本語は違う。

日本文化は現在世界で一番強いと述べたが、
それは日本で放送されたアニメ番組が、ほとんど一週間以内に、
字幕がつけれらて配布されていることからも、うかがえる。
こんなことができている映像は他にあるのだろうか。
日本で英語のテレビ番組に字幕をつけている組織など聞いたことがない。
そして、日本のアニメを翻訳してい人たちは、
ユーザーから多くの感謝の言葉を受け取っている。
日本人からすると、オリジナルを作りだしている人間の感謝が少ないのに、
盗みをしている人間たちが感謝されるのは釈然としないが、
翻訳者たちのモチベーションにはなっている。
そのため、日本語を勉強したがっている人間は多いのだ。
アニメから始まった、この流れはマンガや小説にも広がっている。
NARUTOやワンピースを始めとしたマンガも週ベースで一瞬の内に翻訳されている。
膨大な需要が日本語を学ぶ学習者を作りだしているのだ。

その結果、英語の掲示板を流れている、なんだか変というか面白い現象がある。
日本人にとっては、ある意味慣れ親しんでいるものだが、
オリジナルに近いほどありがたがられている。
無条件で日本を良しとする現象があるのだ。
たとえば、SEVEN SEASによる英語のマンガ出版では、右開きで本を出した。
ウェブコミックみたいだけど、実物を見ていないので良くわからない。
英語の本にもかかわらず、マンガが右開きであるから、それを真似ようとしているのだ。
日本人から見るとそれはおかしいように見えるが、
右開きの方がオリジナルに近いという意識は、それを現実化する。

このような日本文化が世界に広まっている現象は、しょせん小さな分野であって、
大きな流れにはならないという意見もありそうだ。
私もそういう疑問は持っている。
しかし、本当にそうだろうか。

バブル崩壊以後、日本語を勉強している人は減っているという話も聞く。
商売にならなくなったので、ビジネスマンたちが、
あるいは日本語の資格を持っていれば、就職に有利だと考えた学生だちが、
日本語を勉強しなくなったのだ。
その替わり中国語を勉強している。

中国は中国語普及のための機関として、孔子学院を作った。
世界にその学校を広げて、中国語を普及させようと努力している。
しかし、ビジネス以外の用途で勉強している人がいるのだろうか。
中国は商売以外で人を引きつける要素がほとんどない。
現代中国文化は何があるだろうか。
パクリばっかりだ。
真の意味で、相手に学ぶ、敬意を払う気持ちがない学習で、
言語がそれほど普及するわけがない。

今まさに読みたいものがある。
そのために勉強している人間の熱意は、はかりしれない。
幕末明治の日本人が、外国語を必死になって勉強したのは、
言語そのものよりも、コミュニケーションを取る道具として、新しい技術を学ぶ道具として、
新しい文化を学ぶ道具として必要だったからだ。
その熱意が、外国語をうまくし、日本自体を変革していった。
現在の日本人の英語が下手なのは、その熱意が低くなっているからないすぎない。
ビジネス目的の言語勉強は、ある意味広がりを持たない。
他の人が学ぶほど、自分の能力の価値が下がるからだ。

アニメ、マンガを始めとした日本語の学習は、その内部に非常に強い情熱を持っている。
人数が少いとしても、その熱い思いが力を持ち、世界を変えていく。
文化の面で日本語は世界に普及しつつあるのだ。

次にビジネスの面の普及について考えてみよう。

この項続く。

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133 日本語は亡びるのか?(その3)

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