異をとなえん |

『誰も知らなかった小さな町の「原子力戦争」』感想

2008.04.30 Wed

00:58:24

『誰も知らなかった小さな町の「原子力戦争」』を読む。
あの核廃棄物最終処分場を自分の町、東洋町に、
呼びこもうとした前町長、田嶋裕起(たしまやすおき)氏が書いた本だ。
核廃棄物最終処分場を東洋町に持ってこようとし、
結局町長選で敗れて失敗した話を書いている。

感想としては、負け犬の遠吠えといった感が強い。
私はどちらかと言うと原子力賛成派なので、
町長の意見に賛成なのだが、これでは勝てるものも勝てない。

筆者の意識ではマスコミの偏向、
反対派のインターネットでの汚ない誹謗中傷、
高知県の橋本知事のパフォーマンスなどが原因で
町長選に負けたと思っているように見える。

しかし、有権者が約3000人の小さな町で
マスコミやインターネットなどが大きな力を持っているわけはない。
膝をつきあわせて話せば、そんなのは幾らでも解消できる。
にもかかわらず、筆者は町民を事前に説得しようとした形跡が全くない。
町長選挙になって始めて、自分の意見を町民に伝えようとしている。

本の中で、次のような事を書いている。
「五日間という短い選挙期間中」(P10)
「訴える時間がわずか五日間しかありません」(P98)
「五日間という短い選挙戦で、」(P214)
「しかし本当に悔しかったのは、選挙戦に負けたことではなく、
町長を辞任して改めて選挙に打った出た活動の中で、
本来伝えたかった内容を十分に伝えることができなかったことです。」(P230)
なんだかなぁと思う。

選挙期間が短いと嘆いているが、10年近く村長を勤めている人間が、
たかだか3000人の選挙で新たに意見を述べる必要があるとは思えない。
今まで幾らでも自分の考えを伝える事ができたはずだ。
実際、文献調査の応募を強行するのではなく、
住民投票によって決定するとしていれば、
説得できる時間は幾らでもあったはずである。
そうすれば、また違った展開もあったのではないだろうか。

筆者は自分の意見が正しいと思うあまり、
町民の心が全然見えなくなっている。
民主主義社会で政策を押し通すためには、
最終的に選挙に勝たなければならない。
そのためには、政策を理解してもらう努力や、
信頼してもらう事が必要なのだが、そういう事ができていない。
共産党出身というのは、まことにむべなるかなである。

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コメント

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まだ賛成なのか?
アホか?

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450 原発についての自分の意見

原発についての質問があったので、一言述べておきたい。 原子力発電について、賛成か反対かを問われたら、いまだに賛成派のような気がする。 とは言っても、ところどころで見かける、推進派と反対派の論議の中であるような絶対的な確信はない。 だから、どこかで原発を作りたいと言いだす人がいたら、それを法律で止めるのはおかしいと感じるし、自分の家の近くで原発を建設するならば、それ相応の迷惑料を