異をとなえん |

「国産旅客機が世界の空を飛ぶ日」感想

2008.04.18 Fri

19:15:54

前間孝則著「国産旅客機が世界の空を飛ぶ日」を読む。
1990年ごろから2003年までの、日本の航空機業界を中心に世界の動向を追っている。
データ量は豊富だと思うが、深みはない感じでかなり読みにくかった。

感想としては、
筆者は航空機産業の育成が絶対に必要だと無条件に考え、
そのため政府の強力な指導力が必要だとしているように見えるが、
本を読んだ限りでは、
航空機産業が本当に必要なのか疑問に思える。

1990年代後半カナダのボンバルディアとブラジルのエンブラエルが、
リージョナルジェットと呼ばれる航空機で100席以下の小型旅客機の市場を制して、
航空機業界はボーイングとエアバスを含めた4社の寡占となった。
リージョナルジェットの市場に新たに挑戦しているのは、
他に中国とロシアの会社がある。
これらの国は、EUは別だが、他はちょうど国土面積の上位五ヶ国になっていて、
航空機産業と国土面積の広さ関連していると思われる。

日本は国土が小さく、他の輸送機関が発達していることもあいまって、
小型旅客機の市場は小さい。
それ以上大きな旅客機は技術的に手が届かなかった事を考えると、
日本で航空機産業が発展する余地は元々乏しかった。
自国の需要がたいした事なくて、技術的に輸出が極めて難しいならば、
それに重点を置かないのは当然だ。
そう考えると、むしろYS11の開発を政府主導で実施した事が間違いだった。
筆者は、日本政府や企業のあり方に批判的だが、
私は逆に同情的である。
赤字を延々と出してまでやることではない。

では現在の三菱重工のMRJの開発をどう評価するか。
全日空から少し確定受注があったとはいえ、たいした事はない。
この状況で決断したのは勇気あることだ。
なぜ決断できたかを考えると、
世界に売れると信じている事に尽きると思う。
日本の市場がたいした事なくても、
技術力によって世界の市場に輸出できると考えているのだ。
他の航空機メーカーが自国の需要を、かなりあてにできるのに対して、
それもないまま挑戦する三菱重工が一番アグレッシブに見えるのは
私だけだろうか。
世界への輸出で日本政府が、頼りになるわけがない。
その状況でも挑戦する三菱重工の覚悟を買いたい。

このエントリーをはてなブックマークに追加
LINEで送る

コメント

41 三菱MRJ

三菱重工の覚悟を買いたい・・・全く同感です。 
戦闘機F2の開発主任技術者の大宮氏が新社長に就任との事で、事業化は本気だと思っていましたが、まさか確定15機オプション10機で決定するとは驚きました。
流石は大三菱、覚悟の程に感動させられてしまいました。
優秀な力が有るのに、覚悟の違いで世界に負け続ける日本社会に見本を示してもらいたいですね。

42 いいですとも!

ちょww 普通のロー○。ンをあんな風に使うなんてどういうテクしてんだよww
ちょっとウ○コ漏れたのに5マン振り込んでくる金持ちの勢いには参りましたwww
http://raki-sta.net/wataona/5SlH9e78

コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する

トラックバック
トラックバックURLはこちら