異をとなえん |

中国の物価上昇率は内陸部の方が高い

2008.04.14 Mon

18:50:04

今日(2008年4月14日)の「オープニングベル」で、
中国の物価上昇率は沿岸部より内陸部の方が高いという話があった。
この現象について考察してみた。

まず、私は下記の記事で中国経済が現在、転換点にあるとして状況を分析した。

中国でインフレが起こらなかった理由(中国経済の転換点-その1)
インフレが始まった(中国経済の転換点-その2)
中国の貿易収支が黒字だった理由(中国経済の転換点-その3)
農村からの労働者の流出(中国経済の転換点-その4)

その4以降もあるが、そちらはあまり関係ないので略す。

上記の記事では、基本的に中国が完全雇用状態に近づいているから、
賃金が上昇しインフレが発生していると主張している。

そして、その4の中では、
「農作物の値段にこれらを転嫁しようとしても、国際価格より極端には高くできない。」
と考えていた。
これは農作物の生産地である内陸部の方が価格を上げやすく、
沿岸部に輸送すると輸入される農作物に影響されて、
価格が上がりにくくなることを意味する。
そういう意味で冒頭に述べた、
「中国の物価上昇率は沿岸部より内陸部の方が高い」というのは合っている。

しかし、問題なのは農作物の国際価格の上昇である。
沿岸部が主として輸入される農作物に依存しているとすれば、
国際価格の上昇は沿岸部を直撃しているはずだ。

Sub:中国、060218、2005年農産物輸出入分析(中国農業部報告)

上記を見るかぎりでは、中国は農産物貿易では輸入超過であり、
沿岸部が輸入している農産物にある程度依存している事はありそうだ。
そうすると沿岸部の方の物価上昇率が低いのは、
国際価格の上昇より中国国内の農産物の価格上昇の方が高いことを
示しているのだろうか。

そう単純には言えない気がする。
むしろ、物価上昇率が内陸部の方が高いのは、
国際価格云々というよりも物流の違いの方が大きいのではないだろうか。

中国は内陸部の物流が弱い。
鉄道や道路の整備が遅れている。
だから、全国で一物一価というよりも、地方ごとに価格がばらついてくる。
そして地方では競争が弱いから、どうしても価格上昇率が高くなる。

沿岸部は逆である。
コンテナ港の充実によって、世界に直結しているし、
沿岸部同士での物流は簡単となっている。
また、自動化が進んだコンテナ港とコンテナ船の仕組みは物流費が非常に安い。
結局、沿岸部で一つの大きな市場が形成され、そこでは、ほぼ一物一価が成り立つ。
そして、競争の激しさによって物価上昇率は低くなる。

最初書く時はもう少し意味のある結論が出るのではないかと思ったが、
予想と全然違ってしまった。
しかし、このまま投稿する。

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