異をとなえん |

なぜ日本の株価は他の国より下がるのか?

2008.02.22 Fri

00:08:12

川又三智彦公式ホームページ:毎日更新!ボクが見た日本経済の2008/01/18付けの記事を読むと、去年2007年の国別株価指数上昇率で日本は52ヶ国中51番目だった。最下位がアイルランドで、日本はその一つ上で-6.55%である。GNPの伸びは少し低迷したとはいえ、マイナスになったわけでもないのに株価は下げに転じている。今年に入っても下げ止まらない。なぜだろうか?

サブプライム問題が一つの理由だろうが、日本は一番影響が少なそうに見えるのに、一番売られるという理不尽な結果になっている。おかしいと言うので、みんな理由を探しているが、下記のページに見られるように、日本の改革が逆行し資本主義の精神に逆らっているのが一番問題だと言う意見が多い。

ピーター・タスカ氏の日本株低迷「自業自得論」に納得

 「日本株」がおかしい。サブプライムローンの震源地アメリカよりも、日本の株価が大幅に下落しているのだ。ピーター・タスカ氏(アーカス・インベストメント共同創設者)は、この事実を2月6日付の「ニューズウイーク」誌上で、「日本株低迷は自業自得だ」と厳しく指摘している。

 曰く「この状況は……『逆バブル』と呼べるかもしれない。……日本は消費の拡大を図るのではなく、円安と世界経済の成長という『カミカゼ』に頼ってきた。(略)グローバル市場は、各国にそれぞれ異なるメッセージを送っている。アメリカへのメッセージは、過剰な消費と借金頼みのパーティーは終わりにしようというもの。日本へのメッセージは資本主義の精神を復活させないかぎり、長期的な衰退は避けられないというものだ。この警告は、日本の政治家や官僚、企業経営者だけでなく、すべての日本人に向けられている」。



しかし、なんとなく納得がいかない。改革は確かに低迷しているとはいえ、一応まだ上場企業は増益基調を保っている。それでも売られるのは、今後の景気が悪くなると見通しているからだろう。そんな状況で先の話である改革の遅れを気にするだろうか。答えは別の所にある。

サブプライムローン危機によって、信用収縮が起こりヘッジファンド等の投資家は一斉に資金を引き揚げ始めている。日本だけではなく、新興国でも相当に売っていると思われる。これはファンドの解約とかが原因だから、もう売れるものは売るしかない。割安とかそういうものは一切関係ないのである。

それでは、なぜ日本株が一番下がるのか。日本では株式市場の売買の60%を外人投資家が占めているからである。外人投資家が売れば買う人間はいない。自社株買いや機関投資家の買いはあるが、上値を目指す動きではないので、下値を拾いにくるだけである。株価が極端に上げたり下げたりするのはそこから来ている。

他の国ではどうだろう。隣の国、韓国でも外人投資家は相当売り越している。今年に入ってからは四日しか買い越した日はなく、昨年もサブプライムローン危機が表面化して以降は私の記憶が確かなら、ほとんど売り越しのはずである。しかし、韓国の株価は昨年は30%上がっていた。これは個人が果敢に買い向かっているからである。韓国以外の国も同じだろう。基本的に外人投資家は売り越しているが、中の国の人は買っていると思われる。

つまり、日本の株の下落率が一番高いのは、日本の投資家が一番日本の株を買わないからである。では、なぜ日本の投資家は株を買わないのか。長期的にはバブル崩壊以後、弱気になっているというのがあるだろうが、短期的、つまりサブプライムローン以後買いに向かわないのは、バブルの記憶があまりに深く残っているので、アメリカの景気後退がすぐ終わるとは信じられないのである。日本と同じように、長期に渡って影響するとなれば世界にどう波及していくかわからない。それが、日本の投資家の態度を慎重にしている。こう考えてくると、アメリカの景気後退がどのくらい影響するのか、どのくらい続くのかが、問題となる。これがわかってくれば持ち直すこともあるように思われる。

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