異をとなえん |

アメリカの金融業の将来-日本とアメリカの違い(その4)

2008.01.29 Tue

04:24:36

アメリカ金融業が本当に付加価値を上げているかを分析しようとして、前回は途中で寄り道に入ってしまった。もう一度考えると、そもそも金融業は資金が余っている所と資金がない所を見つけて、そこに適正な利子をつける事によって結びつけ儲ける商売である。現在の国際経済では、日本や中国みたいなアジアの国々が金を持っていて、アメリカが金がない状態である。だから、アジアの国から金を集めて、アメリカに投資するのは正しい商売であり、金融業の活躍できる場所である。

たぶん、アメリカは経常収支の大量の赤字を埋め合わせるほど借りていても、鞘を抜いて外国に貸し出したり、借りた金で新事業を起こしたり、そして借りた金で消費したりしていて、算盤は合っていたのだと思う。算盤が合うというのは、一見経常収支の赤字で持続不可能に見えても何とかなるということだ。最も新事業が利益を上げ借金を返済できても、それが輸出できなれば経常収支の赤字を削減する仕組みは理解できないが、まあたぶん何とかなるのだ。なんとかなるというのは、付加価値を上げていると理解して欲しい。

しかし、一見算盤は合っていても机上の計算ということはよくある。今回もサブプライムローンのように借金が返済できなくなれば、最終的には経常収支の赤字の問題も解決できないはずである。中東からの資金の受け入れは、結局借金をより悪い条件での借金に切り替えたに過ぎない。借金がより悪い条件になるというのは、破綻の可能性が増すということだ。

借金の条件が悪くなった状態で返すためには、より利益を上げるようにするか、自分たちの分の利益を減らすとか、資産を処分するしかない。

より利益を上げるのは難しい。アメリカの金融業にとって、債権の証券化と格付けシステムと証券をバラバラにして組立直すこと(これの専門用語はなんだ?)は利益を生み出す打ち出の小槌であったが、今回の危機によって非常に打撃を受けたと思われる。将来はともかく短期的にはどうにもならないだろう。通常の証券の格付けは多分、別だとは思うが。

結局、自分たちの利益を減らすか、処分するしかない。これはアメリカ全体で考えれば景気を悪化させ消費を減らす方向に動くしかないように思う。

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