異をとなえん |

日本とアメリカの違い(その2)

2008.01.25 Fri

04:40:55

前回はアメリカ経済の問題は何かという所で終っていた。ただ、日米の経済の違いというのは私の現在の思考の主要テーマではあるのだが、アメリカ経済の問題とは結びついていない。そこをどうつなげるのが、苦慮しつつ話を始める。

まず、アメリカ経済の問題はもう一度再確認してみよう。景気後退はそれほど重要な問題ではない。好不況はあるのが当然で、それをことさら問題視しても仕方がない。問題なのはと考えた所で、実はよくわからなくなってきた。一人当たりGNPが長期にわたって停滞するというのが問題だという考え方がある。アメリカは今はなっていないけど、今後なりそうだから問題という理屈だ。

しかし、だとしたら日本こそが最も問題な国であることは明らかだ。日本は長期に渡って一人当りGNPがほとんど増えていない。日本経済こそが問題ということになる。でも、私は日本経済に対してそれほど問題意識を持っているわけではない。身びいきということもあるだろうけれど、アメリカ経済の問題と感じている部分が違うからだろう。それは何か。

結局、話が元に戻ってしまうが、経常収支の赤字分に相当する付加価値を生み出していないように見えるのが問題なのだ。本当にそうだろうか。アメリカの産業構造で大きな部分を占めている金融業は価値を生み出していないのだろうか。たとえば、アメリカは約1兆ドルの経常収支赤字を出したとして、諸外国から2兆ドル借りて、諸外国に1兆ドルで貸してバランスしたとする。その時、アメリカの支払う金利が3%で、受取る金利が6%ならば、実質的な借金は見合っていてバランスが取れている事になる。めでたし、めでたしである。金融業は価値を生み出しているといえる。

しかし、そうはやはりうまくいってない。今回のサブプライムローン問題はそこをついている。アメリカの金融業が巨大な損失を出し、数年分の儲けをはき出したということは、金融業が付加価値を生み出せなかったということだ。金融業が大量の人員解雇に走っているのは、無価値だったことを認めたことになる。一時的な相場の失敗であるとするならば、そのまま企業活動を続ければよいからだ。

ようやく話がまとまってきた。つまり、アメリカ経済の問題とは金融業が本当に十分な付加価値を生み出しているか怪しいということなのだ。この項続く。

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