異をとなえん |

バブルの崩壊のプロセス

2008.01.18 Fri

19:08:42

バブルの崩壊のプロセスを考察してみた。まとめてしまうと、あまり新味を感じないが、私の主張したいのはバブルとは普通の物価と資産価格の相対価格が変わる事が重要であり、金融政策はその相対価格をコントロールできないと言うことである。

未来への予想利益率が下がるとバブルが崩壊する。その時、通貨の流通量が変わっていないならば、相対的に資産価格はデフレ気味になり、通常の商品はインフレ気味になる。中央銀行は緩和政策をどれぐらい取るかの判断を迫られる。

緩和政策を取ったとしても、資産価格が上昇する可能性は少い。資産価格が下がっているのは相対的な価格の変動であって、デフレとは違うからである。そして、通常の商品はむしろインフレ気味になる。消費者物価指数によって、はっきりとインフレ傾向が示されれば、中央銀行は引締めに回らざるを得ない。その結果、更に景気は下降してゆくだろう。

1990年代の日本は株価暴落の後も、地価が高騰している事もあって引締め政策に転換する。急激な引締めだとして間違った政策だと批判が多いが、実は必要な政策だったのではないかと批判に対して疑問を感じる。

ITバブルの崩壊後、アメリカは減税、金融緩和を急激に進めて景気を立て直した。この時、なぜインフレにならなかったのだろうか。ITバブルの崩壊はIT株という極めて局地的に起こっていたために、未来への予想利益率自体は低下していなかった事が考えられる。後、中国経済の急成長と、その低賃金の労働者によって、アメリカは輸入を増やす事ができ、かつ輸入インフレを抑えることができた。

今回のサブプライムローン問題に端を発っした株価下落はどうなるだろうか。一番の問題は、原油の高騰、中国のインフレ傾向、ドルの実効為替レートの低下によって、インフレの危険は非常に高まっているはずである。アメリカの市場は金利低下に敏感に反応するが、インフレによって中央銀行は金利低下を行なえなくなる可能性が強い。状況は非常に厳しいと思える。

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