異をとなえん |

コンピューターソフトびいきとは

2013.04.17 Wed

22:11:29

自分をコンピューターソフトびいきと考えてきたが、本当はプロびいきではないかと言われてしまった。
そんなわけで、コンピューターソフトびいきの意味について考えてみた。

私は将棋についてはずっと羽生善治のファンだ。
NHK杯将棋トーナメントで初優勝のときのビデオが取ってある。
なぜ羽生善治のファンかと言えば、強いからだ。
誰の目にも劣勢が明らかな状況でも、解説が見えないような手を指して逆転していく。
これがすばらしい。
応援している方としては、なんというか非常に応援のしがいがある。
応援していて裏切られることがない。
だから、ずっと羽生善治のファンをしている。
でも、最近の名人戦とか、勝った将棋でも終盤のぐだぐだ感とか、なんかがっかりしてしまうが、それは別の話だ。

コンピューターソフトについても同じような感覚をいだいている。
24でのボンクラーズの圧倒的勝利とか、電王戦のプレイベントでのgpsfishの圧倒的勝利とかは、羽生善治の再来に見える。
いや、それ以上だ。
どんな将棋でも、終盤の圧倒的な力量差で逆転する、それこそが強者の印だ。
だから、私はコンピューター将棋ソフトのファンとなり、コンピューターソフトびいきになったと思っている。

だから、ソフトの勝利はお情けの勝利ではダメなのだ。
どんな条件でも必ず勝てる、そういう勝利を期待しているのだ。
サッカーの試合において、審判が買収され、理不尽なファールを取られ、ゴールキーパーが退場され、PKで1点負けているような絶対不利な状態でも勝てるような力をソフトに期待しているわけだ。
小説やマンガやアニメでは、主人公が普通に戦えば勝てるのだが悪役が汚い手を使って優勢になってしまう状況がよくある。
そこでそのまま負けてしまっては、お話にならない。
それを何とか逆転して勝つからお話になる。
感動できる。
私はコンピューターソフトにそういう勝ち方をして欲しい。
相手にはめられたから負けたとか、入玉形だから引き分けに持ち込まれたとかなどという泣き言は聞きたくない。

人間とコンピューターの対局条件にしても、相手に弁解を許すようなルールにしたくない。
そういう意味ではソフトびいきが、とにかくソフトが勝てるようなルールにしたい人を指すならば、私は違うことになる。
勝負ごとだからできるだけ中立なルールであるべきだが、どうしてもある程度影響されるならば、私は人間が有利になる方にしておきたい。

物語において、魔王が人間の城に攻めてくる。
しかし、城の壁には壊れている場所があって、修理のための時間が必要だ。
そこで魔王はわざと修理が完成されるのを待つ。
その後、戦闘が始まり、魔王は開始早々一撃で城の壁を破壊して、修理など何の意味をなかったと思い知らせる。
そういう悪役が好きだ。
ソフトにはそういう悪役が似合う。

囲碁の場合だと、石を置かせた上手が下手の打つ手を全て言いなりに聞いて、その上で勝つ、そんな碁がある。
そんなことができるかと言うと、下手はたいてい大局観が誤っているので良しと思った結果が全て悪いことがありうるのだ。

阿部対習甦戦が終わった後に落ち込んだのだが、その後2局目、3局目に勝って、気持ちがよくなった。
なんと言っても、コンピューターは序盤の感覚が悪いという定説が怪しいと思ったことが大きい。
むしろ、コンピューターの序盤の感覚の方が正しいのではないかという気すらしてきた。
だから、習甦が勝っていれば、次のように言えたのではないかと思っている。
「あなたは序盤の感覚が悪いねぇ。あんなに早く端歩を突いては大勢に遅れてしまうよ。6五桂はねられたら負けだとわからなくては。」
まあ、この言説が正しいかどうかはよくわからないが、コンピューターソフトにはこう言える勝ち方を期待したいのだ。
それなのに、無様に負けてしまっては、感情の行き場をどうしていいものか。
習甦に怒るしかない。

GPS将棋に対して勝ち負けだけではなく、内容も期待するのは、終盤の力で勝つという定説を覆して、大局観が優れているから勝っていると示して欲しいからだ。
実際船江対ツツカナ戦の序盤はプロ有利だという話が納得できていない。
でも悪くなってしまうとそれを証明できない。
序盤の評価関数が分かれた状態で終局まで行き、ソフトが勝つならば大局観で勝っていることを示すことができる。
第1局や第3局を再現し、プロ棋士が有利だと思っている状態から、そのまま勝つことができれば最高ではないか。

このように考えている私はコンピューターソフトびいきでは、ないだろうか。

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コメント

335 回答に対する回答

まあそういう気持ちは概ねみんなあるだあろう。無敵のコンピュータを期待するってやつだ。少なくともファンとしてはそうだろう。
しかし少なくとも強さの認識はきちんとしてあげた上でそれを望むべきだと思う。ハンデ戦で負けたのが例え不甲斐ないとしても、それだけで相手より弱い、あるいは大したことないと判断するのはどうかということだ。少なくとも客観的にはプロびいきに見えるわけだ。勿論言いたいことはよくわかるし気持ちもわかるが、ああ言えばこう言う式に答えれば客観的にはプロびいきになりますよと言っただけなのだよ。まあでもあなたの言う無敵のコンピュータを5位ソフトにまで求めるのは流石に酷だと思うよ。それこそもう何年か待てばそうなるだろうけど。今はやっときたコンピュータ将棋の歴史的名誉がかかっている大事な時なので、私もコンピュータ将棋びいきだがむしろ淡々と事実を大事にするべきだと思っている。あっ、そうそうとりあえず失礼な名前等はご勘弁下さい。私もコンピュータ将棋びいきなのでつい・・・てやつです。

338 Re: 回答に対する回答

頑固な人ですなーさん、コメントありがとうございます。

> まあでもあなたの言う無敵のコンピュータを5位ソフトにまで求めるのは流石に酷だと思うよ。

習甦に期待しすぎでしたかねぇ。
でも、習甦がバグった可能性が大きいと思うんですけど。
できることなら、GPS将棋三浦戦が同じような将棋になって、GPS将棋が勝つことで、習甦の汚名をすすいで欲しいものです。

それでは。

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