異をとなえん |

安倍政権についてつらつら思うこと

2013.01.08 Tue

21:56:44

小泉政権が郵政民営化法案と通そうとしている時、一部の人たちが郵政民営化はたいした問題ではないと主張していた。
小泉側についているのだけれど、郵政民営化法案で党を分裂するのを嫌がっている人たち、加藤紘一氏などがしゃべっていた。
「殿ご乱心」という立場だろう。
この考え方はわからないのでもないのだけど、不思議なのは郵政民営化反対派でもそんなことを言っていたことだ。
具体的な発言は出てこないのだが、そんなことを聞いた覚えがある。

不思議というのは、たいした問題ではないならばなんで反対するんだ、自分たちの党の指導者がそう主張しているんだから、たいした問題でないならば賛成しておけ、と思ったからだ。

何が大事かというのは難しい。
政治家としての世界観や哲学にも関係するし、そして選挙に勝つための政治的センスが問われることになる。
小泉政権のときの郵政民営化は少なくとも選挙には勝ったのだから、政治的センスはあったわけだ。
どんなに個人としては大事な問題だと思ったとしても、有権者がどうでもいいという態度を取られたならば選挙には勝てなくなる。
そういう問題を選挙の選択肢にするということが、政治的センスの欠如になるわけだ。
だから、政治家にとっては自分のもっとも重要な課題だと考えていることが、国民にとっても重要だと受け止めてくれることが、重要になる。
そういう政治家が時代の寵児になるわけだ。

安倍政権は憲法改正を最大の目標として掲げている。
ただ私にはこれがそれほど重要な問題だと思わない。
私は現憲法支持なので憲法改正には反対の立場だが、妥協すべきところは妥協する。
要するに、予算を削減するならば憲法改正してもいいよということだ。
もちろん憲法改正と言っても、天皇制廃止みたいな大変革がないことは前提だ。
自衛隊を国防軍に改名して、憲法にはっきりと根拠を持たすようなことを言っている。
こんな憲法改正は単なる言葉いじりでしかなく、どうでもいいことだ。
だからあえて異をとなえない。

もちろん、自衛隊を国防軍に変更することが重要だと考える人たちもいるだろう。
そういう人たちともバーター取引をすることで同盟関係を築くことはできる。

安倍政権は参院選まで安定路線を取るらしい。
憲法改正などの右よりな路線を封印して、経済問題に絞る。
それが参院選勝利の一番な近道だと考えているらしい。
私にはこれが疑問なのである。

経済成長重視と右寄り路線は両立しないのだろうか。
国民は憲法改正を重視していないけれど右寄り路線に反対してはいないというのが、私の見立てだ。
反中反韓が国民の気分の底流にある以上、右寄り路線はほとんど損にならない。
つまり中国や韓国とけんかすることは、票を増やす力になっても減らす方向には働かないように思う。
もちろん経済成長が一番重要だと、多くの国民は思っている。
けれども「竹島の日」を祝うことや靖国神社に参拝することは、別に法案を通す必要がないので、経済問題と関係ない。
だったらやっておいた方が得だと思うわけだ。
村山談話と河野談話の撤回はやめた方が無難だと思うけど。

安倍政権の最終目標が改憲にないというのなら話は別だ。
改憲の目指すところが、日本を戦争できる国にすることならば、中国や韓国との対立はむしろ歓迎すべきことになる。
実際経済成長を図るならば、中国との対立をエスカレートさせて、軍事費を大幅に増額するのが一番確実な方向だ。

安倍総理は前の政権のときに右寄り路線を出しすぎて失敗したと思っているのかもしれない。
国民投票法などの成立を急ぎすぎて選挙に負けたと。
しかし、右寄り路線はそれほど悪影響を及ぼさなかったと思う。
問題なのは郵政反対派の復党を認めたような、小泉構造改革路線を裏切ったことが敗北に直結した。

なにが言いたいかわからなくなってきたな。
憲法改正に反対の立場で、アベノミクスも評価しないのだから、私は安倍政権に反対していることになる。
ただ安倍政権の右寄り路線は参議院選挙で損にならないのに、そうしないことを不思議に思っているだけだ。
いや安倍総理には政治的センスがないと思っているわけだ。
参議院選挙ではアベノミクスが成功して勝てるかもしれない。
でもそこまでで妥協していたら、本当に目指すべき憲法改正などはできなくなってしまうぞと。

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