異をとなえん |

得をする人がいなければインフレにはならない

2012.12.20 Thu

21:46:11

紙幣を刷るだけではインフレにならない理由をいろいろと考えている。
理由は何度か書いている気がするのだが、得をする人がいなくてはならないことについては書いていない気がするので、書いてみた。

インフレを起こすには、需要が供給を上回らなくてはいけない。
供給能力は短期では減少しない。
そうすると、インフレを起こすには需要が増加しなければいけないのだが、需要が増えるためには消費者が得をする必要がある。
正当な方法は技術革新によって、財サービスのお得感が増すことで、需要が増えるだ。
けれども現在の日本経済は技術革新がうまくいっていないから、あるいは速度が遅すぎることで、お得感があまり増していない。
だから需要が増えない。
そこで何か他の方法で需要を増やせないかと考えることになる。

需要を増やすために、紙幣を刷るというのは無理な話だ。
紙幣を刷ればインフレになるというのは、一見本当らしいのだがどう見ても嘘だろう。
紙幣を刷るだけでインフレにならないのは、得をする人がいないからだ。
偽札作りを考えてみよう。
本物と完全に同じ紙幣が製作できて、捕まらないのが保証されていれば絶対にインフレになる。
偽札作りたちは幾らでも贅沢できるのだから、無制限に金を使い続け、需要はうなぎのぼりになる。
だから絶対にインフレが起こる。
でも、このインフレはうれしいだろうか。
自分たちの財産が目減りする中で、偽札作りたちが贅沢三昧をする。
許せんと思うのが普通だろう。
許せんうんぬんよりも、偽札作りたちの消費が需要のギャップを超え、供給の成長分を上回れば、生活水準はどんどん低下していく。
偽札作りたちが捕まらなければ、経済は破滅するしかない。
だからこそ偽札作りは重罪なのだ。
つまり紙幣をするだけでは、誰も得をしてはいけないルールが存在しているのだ。
だから、需要は増えないし、インフレにもならない。

単に紙幣を刷るだけでインフレが起きないのは、得をする人がいないからだが、逆に言うと誰も得をしないのにインフレが起こるのはおかしい。
リフレ政策で得をする人がいるとしたら、借金して投資をする人だ。
もちろんリスクを取って勝負すれば、儲けるのも当然だ。
しかし絶対にインフレになるのが保証されていれば、その儲けはおかしいだろう。

政府が予算を限りなく拡大し、中央銀行が国債を無制限に買うならば、インフレにはなる。
けれどもそれは政府の予算で得をする人たちがいるからだ。
得をしない人たちには全然うれしくない。

結局得をする人がいなければインフレを起こすことはできないという話になる。

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