異をとなえん |

シェールガス革命のアメリカ経済への影響 - 続々:アメリカは財政の崖を落ちるのか?

2012.11.06 Tue

21:40:21

昨日の記事の続きで、シェールガス革命がアメリカ経済をどれほど成長させるか考えてみた。

まずアメリカのシェールガスの資産額を推定する。
11月4日の朝日新聞GLOBEのグラフによると、アメリカの技術的に回収可能な資源量は862Tcf(兆立方フィート)となっている。
出典は米エネルギー情報局 BP Statistical Review of World Energyだ。
GLOBEには天然ガスの価格の動きも出ているが、そこでは現在1000立方フィートあたり2.5ドルだ。
つまり、資産額は862兆立方フィート x 2.5ドル / 1000立方フィート = 2155(10億ドル)だ。
2兆1550億ドルになる。

ただ、推定資産額としてこのまま使っていいものか。
2.5ドルという市場価格は費用を考えると、生産者にはほとんど利益が出ていないらしい。
本当の資産額というのは、利益から換算すべきなのだから、利益0なら本当の資産額は0だ。
まあ実際は市場に供給されている天然ガスが多すぎるせいだと考えて、5ドルまで上がるとしよう。
2.5ドルが費用だから、2.5ドルが利益で結局は2兆1550億ドルが推定資産額になる。
アメリカはシェールガス革命によって、資産額が2兆1550億ドル増えたわけだ。

そうすると利回り年5%で回るして、年約1000億ドル分アメリカ経済の需要を押し上げる効果があるだろう。
これは普通なら、物凄く大きな需要喚起効果だろうが、現在1兆ドルを越える財政赤字で需要を支えていることを考えると、不十分だと言わざるを得ない。
効果自体についてはおおざっぱな推定値なので、計算の仕方によってはいろいろぶれるだろうけれど、今のアメリカ経済の需要不足の金額を考慮すると、少なすぎる。

結局、シェールガス革命だけではアメリカ経済を上向かせる効果はないというのが結論だ。

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