異をとなえん |

胡錦濤の面子が潰れたから反日デモが起こったというのは、中国の宣伝工作だ

2012.10.08 Mon

21:47:35

中国の胡錦濤の面子が潰れたから、反日デモが起こったというのは本当だろうか。
日本政府の鈍感外交で日中の間のコミュニケーションがうまくいっていないという意見は、私にはかなり疑わしく思われる。
その意見を述べている記事を3つ立て続けに見た。

「反日デモ」はメディアでどう報じられ、伝わったか 〜中国在住フリーライター・ふるまいよしこ氏に訊く
日中相互の不信感から来る「誤解の連鎖」は野田政権の「鈍感外交」の賜物
尖閣衝突 どこでボタンを掛け違えたのか 日中交渉の舞台裏【後篇】

ふるまいさんの記事を読んだときは、そういう意見もあるかなと思ったのだが3つもあると、実は中国の宣伝活動のような気がしてきた。
現代ウェブの近藤大介さんの記事は中国政府の特使からの情報というのだから、誤解したというのは中国の主張なわけだ。
wedgeの城山英巳氏の記事でも次のように書かれている。

引用開始

中国側は、あれだけしつこく野田が要請してくるから、「国有化の方針に変更があった」と思い込み、立ち話に応じたらしい。
引用終了

思い込んだというのは中国側の主張だから、中国政府の人間に対する取材でそう聞いたのだろう。

これら3件を総合して考えると、中国政府は日本政府の手続きミスによって問題が発生したと、言いたいらしい。
その主張を日本人に広めるために、たぶんフルに中国に関連している日本人に宣伝をかけているのだろう。
日本人は悪くない、民主党と日本外務省が問題だ、つまり典型的な相手側の世論の分裂を図る宣伝工作に見える。
民主党と外務省の評判は悪いから、日本人はそう信じてしまいそうだ。

けれども、本当に中国側は誤解したのだろうか。
私は極めて疑わしいと思う。
まず、日本が国有化で譲歩すると思うのが信じられない。
日本政府が国有化を行うのは、石原都知事が尖閣諸島で上陸や実効支配のための活動をすることを止めるためだ。
国有化を止めれば石原都知事の活動を止める方法はない、と私は考えている。
国有化はやめました、その代わり東京都の所有物になりましたでは、中国は到底納得できないはずだ。
つまり、国有化で譲歩したと中国側が思ったならば、石原都知事の行動をどう止めるかを確認するはずだ。
それをしていないとは信じられない。

胡錦濤が誤解して会ったというのはさらに信じられない。
小泉純一郎首相と温家宝首相の会談で、中国側が靖国参拝を容認したと日本側に主張されて困ったことがあった。
温家宝首相はそれを否定するためにおおわらわだった。
中国の副首相が日本を訪問して小泉首相との会見を突然キャンセルしたという話もあった。
つまり中国にとって日本の首相に会うのはリスクのある行為なのだ。
面子が潰されたとかは責任問題になる。
それなのに、権力闘争を何十年も行っている胡錦濤が日本側の譲歩すると錯覚するなんて信じられない。
日本側がだまそうとしているわけでも全然ないのだから。

そうすると中国側の民主党と外務省の責任だという主張はプロバガンダのわけだ。
記事を書いた人には悪いのだが、中国の宣伝活動だと思わなかったのだろうか。
私には一つではなく三つも並ぶとプロバガンダ以外到底信じられない話となる。

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504 続:胡錦濤の面子が潰れたから反日デモが起こったというのは、中国の宣伝工作だ

前回の記事では、中国側が日本の外交を誤解したというリンクを三つ挙げたが、他にも二つ見つけた。 ・民主党政府が理解していない「中国が怒る三つの理由」 ・

507 続々:胡錦濤の面子が潰れたから反日デモが起こったというのは、中国の宣伝工作だ

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538 中国は戦争を望むのか?

中国が尖閣諸島の問題で、強硬姿勢を強めている。 下記は人民日報のもっとも過激と思われる環球時報の社説の転載記事だ。 危ない言葉がちりばめられている。 ・曳光弾発射は中日を戦争の瀬戸際に追いやる ・釣魚島への軍用機出動は中国世論の主流 決定的な言葉を引用しようと思った