異をとなえん |

続:習近平が消息不明だった理由は?

2012.10.01 Mon

21:26:18

習近平が消息不明だった理由について全然別の説を見たので、反論してみる。
もちろん前回書いた私の意見は推測なので、事実が本当にこうだというなら反論に意味はないのだが、それでも納得できないことを書きつらねてみる。

まず、習近平が消息不明なのは胡錦濤に自己批判を迫られ活動禁止処分を下されていたためというのだが、本当にこんなことができるのだろうか。

引用開始

緊急常務委員会で胡錦濤主席は、『学習時報』の内容を批判し、中央党校の校長を兼任している習近平副主席の監督責任を厳しく追及した。習近平はその場で自己批判を強要させられ、「当分間の活動禁止処分」が下されたのだった。
引用終了

現在中国共産党は集団指導体制をとり、中国共産党中央常務委員の多数決によって決定が下されていると思われる。
そして常務委員については身分の保障がされているらしい。
身分が保障されているのは罷免されることがないということだ。
多数を握った人間が少数派を除外できたならば、結局好き勝手できることになってしまうからだ。
たとえば、薄熙来と手を組んでいる常務委員の周永康は、薄熙来の失脚を防ぐために強力に反対したみたいだが、自分自身は連座することを免れた。
逮捕されることもない。
警察権力を握っている人間が勝手に逮捕すれはやはり好きなようにできるからだ。
法の支配が貫徹しない以上、独裁者を生み出さないためにこういうシステムが考え出されているのだと思う。

常務委員の人事に関しては、引退した長老も含め拡大した人員によって決定される。
日常の活動には関係できなくとも、最高指導部の選出に力を持つことで長老たちも権限を行使できるわけだ。

このような仕組みの中で基本的には自分と同格である常務委員に対して、自己批判を強制できるほどの権力が胡錦濤にあるのだろうか。
自己批判自体は常務委員の多数決によって強制できるかもしれない。
しかし、習近平は次期最高指導者が内定しているといわれる。
今の常務委員は次期にはほとんど引退するわけだが、老後の世話のサービスを差配するのは最高指導者たる習近平だろう。
その面子を潰すようなことが、今この時期にできるのか。
嫌がらせをされる危険性が非常に高くなる。
習近平が完全に失脚するなら、話はまた別かもしれないが、いずれ復活するのが確定だったら手を抜くだろう。
胡錦濤派と習近平派の深刻な派閥争いが内部で続いているのだとしたら、余計に罰を与えることは簡単にできないはずだ。

そうすると、党校機関紙『学習時報』の下記の文章も別の意味を持つようになる。

引用開始

〈わが国はこの10年間で、幹部の腐敗がはびこり、国民の生活格差が深刻になり、いまや多くの庶民が生活苦に喘いでいる。こうしたことは毛沢東時代にはあり得なかったことで、「改革開放」の名の下での過度の対外妥協政策の副作用である。中国共産党は、図らずも党の根本理論にそぐわない『失われた10年』を過ごしてしまったが、この秋からは正しい指針を持った新時代を迎えるであろう〉
引用終了

この文章を書いたために自己批判を迫られたというより、習近平は次期最高指導者が確定し、権力の交替も目前に迫っているから、胡錦濤を公然と批判できる力を持ったと解釈すべきではないだろうか。
習近平が対日政策の全権を握ったという私の予測にも合っている。

週刊現代の記事がどこまで事実をつかんで書いたかわからないが、もう少し裏付けるような事実がないと信じるのは難しい。

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