異をとなえん |

第22回世界コンピュータ将棋選手権2次予選(2日目)ニコニコ生放送の将棋紹介

2012.07.13 Fri

21:03:08

前に決勝戦の見所紹介を書いた。
その後、2日目も見直したのだが、最初見たときと違った感じをおぼえる。
2次予選だから決勝戦よりレベルが劣ると錯覚していたのだが、対局者は決勝戦と基本的に同じなので、下がるわけがない。
特に決勝戦は西尾明6段が一人で解説しているが、2日目は勝又清和6段が聞き手と共に解説している。
聞き手がアマトップクラスになると、解説というか検討している感じになって、非常に面白く感じられる。
その中でも白眉の1局が次だ。

激指対GPS将棋

聞き手はアマトップクラスの篠田正人氏。
戦型は先手の角交換振り飛車。
GPSが序盤端歩の突きこしに銀冠で逆襲する物凄い構想で、局面をリードしていった。
ただそれでGPSが良くなったというのではなく、難しい序盤が続いたみたいだ。
予想手が当たらない対局者だけがわかっている世界に突入していく。
そしてGPSが解説に困る不思議な手を連発する。
銀が出たり、引っ込んだりする。
意図が見えない。
形を決めると苦しくなるから、相手に手を渡すような印象を受ける手だ。
局面の複雑化を図っているのだろうか。
ある意味水平線効果にも見える。
解説不能の世界だ。

そして、この局のクライマックスと言ってもいい手順が来る。
激指しが角の打ち込みから馬を自陣にひきつける。
この馬をGPSが角交換して消そうとするのだが、この手順が玄妙すぎて解説が全然あたらない。
ただ解説不能というのではなくて、両ソフトの読みが人間の読みを上回っていた。
3手ぐらい続けて人間が当然と思われる手を外される。
篠田氏が言うには「両者にだまされている」だ。
ちょっと感動的な応酬だった。

この応酬後も形勢は微妙な感じだが、GPS将棋が段々と良くなっていく。
激指が悪手を指したのか、悪手を指さざるを得ないような状況に追い込まれていたのか、そこはよくわからない。
そして勝つわけだが、人間には思いつかないような手を決め手とする。
最後の方で人間には瞬間的に意味がわからないような手が指される。
二三分して、ようやく意味が推測されるのだが、終盤なのに意図がわからない手が指せることに感心してしまった。
激指は投げたくないのか、くそ粘りをしていくがようやく終わる。
ニコニコで放送された中では一番面白い局だ。

この日の他の将棋については次に紹介しようと思う。

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