異をとなえん |

中国の挑発行為の目的は何か?

2013.02.06 Wed

21:54:31

中国のフリゲート艦が日本の護衛艦に射撃管制レーダーを照射したというニュースが入ってきた。
射撃管制レーダーを照射するというのは、弾丸の入った拳銃を頭に突きつけるような危険な行為らしい。
新聞の一面にも載り、緊迫した状況だったことを伝えている。

中国側の意図・目的は何だったのか。
それについて少し考えてみたい。

参照記事:挑発か、警告か、それとも暴走か?中国軍艦の射撃管制レーダー照射の目的について各紙報道まとめ

まず、射撃管制レーダーの照射がどのレベルで意思決定されたことが問われる。
中国外務省は知らなかったとしている。

引用開始

さらに、「中国外務省は、日本側が抗議するまで事実関係を知らなかったという意味なのか」という質問に対しては「そう理解してもらっていい。われわれも報道を通して、初めて関連の情報を知った」と述べました。
引用終了

本当かどうかはわからないが、中国は利益集団による集団指導体制で国家が動いているので、外務省が軍部の行動を知らなかったとしても全然不思議ではないだろう。
中国は戦前の日本に似ているで表現したように、軍部とそれ以外の組織との間で対立が深まっているとしたら、知らないのは当然といえるかもしれない。
しかし、軍部が勝手に行動しているとしても、どのレベルで意思決定がされているかは重大な問題だ。
習近平は中国共産党軍事中央委員会のトップにすでになっているのだから、各軍艦もその承認がなければ基本的には動けないはずだ。
指導者が変わった途端に、下部組織が勝手な行動を取ったとしたら、それは指導者が下になめられていることになる。
指導者は激怒してもおかしくない。
その場合、下級指揮官に対する人事上の更迭などがありえるわけだ。

尖閣問題に関しては中国は共産党内で特別なプロジェクトチームを作り、習近平をトップとして意思を統一して動いているのだから、現場レベルの問題も習近平は把握していると見るべきだろう。
そうすると、なぜ外務省はその情報を把握していないのだろうか。
一つの可能性は習近平は党レベルでの権力交代はすんでいるが、国家レベルでの権力交代はまだ終わっていない。
外務省は国家レベルの組織なので、うまく意思統一がすんでいないことも考えられる。
習近平がレーダーの照射に関して実行を支持したとしても、外務省に言えば反対するかもしれない。
それが嫌だと連絡しない。
あるいは、中国外務省は日本に対して情報を漏らす危険性がある。
それを嫌っているかもしれない。

以上のことから、習近平が承認しているけど、意図的に外務省にデータをもらさず実行された、と推論しておく。

それでは中国側の目的は何だろうか。
本質的には日本に手を出させることによる、衝突状態の演出だろう。
中国の軍部、あるいは昔流行った言葉で言うと、産軍複合体は基本的に対立を欲している。
対立があってはじめて軍事力の存在価値が示されるし、勝利することでさらなる軍事費の増加が期待できる。
日本と尖閣諸島で軍事的対立となっても、勝とうが負けようが致命的問題にはならないだろう。
勝てば国民の間に中国人民解放軍の力を示し、支持を広げるだろう。
負ければ軍事費の増加が必要だということを国民の間に知らしめることができる。

中国全体にとっては、この方針が正しくはないだろう。
もっと時間を待ってから実行した方が、勝利を確実にできる。
だから、中国外務省は軍事紛争化には反対する。
経済界は貿易上の問題が発生することを恐れるので、国家全体のレベルでも承認はされない。
しかし、軍部だけのレベルでは軍事紛争化は望むところなので、挑発行為を実行するわけだ。
日本が先に戦火を開けば、責任は日本側に転嫁できる。
国際的なレベルの責任問題ではなくて、中国共産党最高指導部内での権力闘争においてだ。
習近平は中国軍部の支持を取り付けるために、その方針を支持しているのだろう。

中国の目的は日本を挑発して戦火を開かせることとなる。
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