異をとなえん |

北朝鮮の核実験は終わりの始まりとなる

2013.02.01 Fri

21:56:42

北朝鮮が核実験の準備をしているらしい。
北朝鮮のミサイル発射や核実験は恐喝が真の目的だ、と私は推測していた。
金正日から金正恩に代替わりしたことで、その目的などはどう変わったのだろうか。

まず、恐喝はできなくなりつつある。
恐喝というのは、ばれたら相手も困るが自分も逮捕される。
だから秘密裏に実行しなくてはならない。
北朝鮮の恐喝外交も核兵器を使ってしまえば、間違いなく自国も滅ぼされるだろう。
指導者たちは命がない。
それなのに、今まで恐喝が成立してきたのは、金正日が狂っていて正常な行動が取れない可能性があると、回りの国々が考えていたからだ。
北朝鮮の非常識な行動は、その印象を強めるためにわざと行ってきたものだ。
急にすごむことで自分たちが暴力に訴えることは、全然怖くないと回りに印象付ける。
チンピラやくざのやり方だ。

しかし、金正日は死に新しい指導者金正恩に代わった。
彼はまだ30になったばかりであり、妻がいて、子供ができたとかできそうだという話だ。
普通に考えれば最高に幸せなときだ。
実際テレビで見るかぎりでは、ちょっと小太りで健康に見え、屈託がない感じだ。
つまり、恐喝外交など一番不向きなタイプだ。
守るものがあっては脅すことなどできない。

それでも、なお恐喝外交を目指すならば、それなりの演出をしなくてはならない。
まっとうではない人間という印象を振りまく必要があるのだ。
でも、金正恩はその逆をしている。
最初のミサイル実験のとき失敗を早めに認めているのは国民にいい指導者という印象を与えようとしているからだ。
それは普通の人間らしさを示すものであり、不条理性がまったくない。
それなのに、ミサイル実験や核実験を強行しようとしているのは、今までの惰性で進んでいることを示している。
つまり、目的と演出がずれているのは、政治家として経験が浅すぎるのだろう。

下記の記事によると、金正恩は改革路線を目指そうとしていたのだが、軍部の抵抗によって挫折しつつあるらしい。

韓国・国家情報院の幹部をスクープインタビュー 北朝鮮内部崩壊 金正恩の時代はまもなく終わる

引用開始

つまり、正恩が進めたいのは、中国式の経済改革なのだ。実際、今年の6月28日には、金正恩政権のマニフェストともいうべき『新経済管理改善措置』を発表した。これは、経済運営の主管を朝鮮人民軍から内閣に移行し、一部で市場経済を容認していくという画期的な内容だった。

だが金正恩が今年後半に行ったのは、経済改革ではなく、その反対の政策、すなわち軍の強硬派が主導したミサイル発射だった
引用終了

北朝鮮は核兵器とミサイル開発に多大の労力を注いできた。
北朝鮮の軍部や産業のシステムがその推進力となっている。
それを止めるには、強力な政治的意思と実行力が必要だが、金正恩にはたぶんないのだろう。
軍部の中の指導者を一人や二人更迭することは、難しくない。
政策が変わっていなければ、単なる個人的事情だと思って下部の人間はそれを認める。
けれども政策が変わり、自分たちの利益に悪影響を及ぼすと思えば反発する。
その反発を受けて、政策変更を強行できるほどの願いも支持母体も、金正恩にあるとは思えない。
結局ずるずると今までの政策を是認することになる。

問題なのは、核開発が成功した場合の次の段階だ。
今までは、金正日の外交の元、なんだかんだと金を手に入れてきた。
しかし、韓国は保守政権のもと支払いが悪くなっている。
今回のミサイル実験と核実験は韓国の反発を招くだろう。
なによりも、北朝鮮の若い指導者をなめているので、言うことを聞くわけがない。

そして、核実験が成功すれば一応今までの政策の目的が達成されたことになる。
だから、今まで苦労してきたことの果実が手に入らなくてはならない。
それを諸外国が拒否すれば、北朝鮮内部は大きく動揺する。
軍部は外交の失敗による指導者の無能のせいだと判断するかもしれない。
そうなればクーデターだ。

未来のことはわからないけれど、北朝鮮がまた暴挙を実施することを含め、本当に目が離せない状態が続きそうだ。
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