異をとなえん |

中国の中小民営企業の倒産

2011.10.10 Mon

21:27:45

中国のバブルが崩壊するのではないか、ということで意見を書いている。
中国経済の現状について参考になる記事があったのでリンクしておく。

中国、中小倒産が頻発 危うい「世界の工場」 欧米の低迷直撃、資金不足も深刻

中小企業の倒産が頻発している内容で、記事では原因を「(1)欧米景気低迷による輸出減少(2)人民元高に伴う競争力低下(3)物価や人件費の上昇による生産コスト増(4)銀行の融資抑制による資金不足」と、中国のエコノミストに説明させている。
中小企業の経営環境が悪化していることは確かなのだろうが、重要なことはそれが一過性なものか、構造的なものかの判断で、1と4はとりあえず景気循環的なものだろう。
2と3が構造的な問題か。

従業員の給与が上がっていくのは経済成長を続けていけば上がっていくのは当然のことだ。
重要なのは給与の上昇に合わせて、生産性を高めていけるかだ。
それが高まっていけば経済成長は続くことになる。

中国の成長を支えているのは外資系輸出企業だというのが、前の結論だった。
外資系輸出企業の進出が止まっても、中国が経済成長するには、中国国営企業か中小企業が成長するしかない。
国営企業は全然生産性が伸びていない。
それを代替できるのは中小企業しかないが、生産性は伸びているのだろうか。
いま簡単に倒産しているのは、生産性がやはり停滞していることを示しているようにも思える。
もっとも、倒産した企業は劣っている企業で、生産性で優位に立っている企業が生き延びることで、生産性は上昇する可能性はある。
どうなっているかは、よくわからん。

記事を読むかぎりでは、政府は中小企業などどうとも思っていないように見える。
国有企業だけを保護すればそれでいいと考えているのではないだろうか。
中小企業も技術力などどうでもよくて、儲け話があればそれに乗っかる、損しそうならばすぐに逃げ出す、それだけに見える。

莫邦富氏の記事による、中国の民営企業の代表である温州企業は、まさにそのような典型だ。

中秋の節句を前に起きた夜逃げ現象に温州モデルの限界を見る

引用開始

 製造の都と謳われた温州は実は変質して久しい。こつこつと物作りに励む温州人の人物像もすでに不動産転がし屋として不動の地位を得て、顰蹙を買う対象になり下がっている。当の温州人がどこまで自覚しているのかは分からないが、人々は温州人を警戒し、敬遠し始めている。

 製造業に力を出しても、利益がなかなか得られない。温州人はもっている巨大の富を不動産に、鉱山などの資源開発に、最後は高利貸しにつぎ込んだ。
引用終了

忘れられる存在になりつつある温州の危機感

引用開始

ほとんどの会社は儲けのいい不動産や鉱山開発に資金をつぎ込むよう経営方向を変えてしまったのだ。

 営利集団という性質をもつ企業としては、その時々の経済情勢や市場ニーズを見て、経営内容や企業の進むべき方向を大きく変えることもありうるし、理解できる企業行動ではある。しかし、温州企業のこうした行動からは、企業としての戦略というものがほとんど感じられない。金儲けを首位に企業のあり方を安易に考えて行動しているとしか見えないのは、温州の悲劇だ。金儲け至上主義に走った温州企業や温州人は、他の都市の住民からどんなにひんしゅくを買っても自分さえ儲ければよいとの判断で、多くの地方都市で不動産価格を人為的に釣り上げては、売り飛ばして暴利を貪った。
引用終了

温州企業は製造業から、不動産業に変化し、高利貸しへと変わっていった。
不動産価格の高騰による必然的な変化に思える。
しかし、そのバブルが崩壊するならば、中国民営中小企業には生産性を上昇させることができなくなってしまう。
そもそも製造業を放棄しているのだから、どうしようもない。

国営企業はどうしようもなく、民営企業はバブルに踊っていた。
唯一生産性を向上させていた、外資系企業の進出がストップすれば、中国経済は成長すると思えない。
やはり、バブル崩壊後は政府による公共投資によって、中国経済の現状維持を図るのがやっとではないだろうか。
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