異をとなえん |

続・日本の科学技術のレベルは落ちているのか?

2010.03.31 Wed

05:28:18

昨日の記事にコメントやtwitterでの意見があった。
私の記事に反応があるのは珍しいので、とりあえずうれしい。
回答をまとめて記事にしておく。

まず、最初に言っておきたいのは、前回の記事での要点は、科学論文生産数の減少が必ずしも科学技術のレベルと関係がないのではという仮説である。
それが正しいかどうかはよくわからない。
検証する方法としては、国立大学の予算関連を決定している人に論文数の評価基準の扱いが近年変わったかどうかを尋ねるのが一番早いのではないかと思っている。
科学技術のレベル自体については言及していない。
上がっているのではないかという印象を持っているだけで、どうやったら検証できるのか全然わからない状態である。

それでは、まずぽんぽんさんのコメントへの回答。
引用開始

有能な研究者や技術者が高齢化でどんどん引退しているのかも知れませんね。
日本各地の年齢別人口グラフを見ると分かり易いかも知れません。
引用終了

私のイメージとしては定年間近の研究者は一番論文の生産性が低いです。
アメリカの大学でも終身を取ったら、生産性は低くなるという話を聞きます。
だから、引退する研究者はそれほど関係ないのでは?
年齢構成も関係するかも知れませんが、研究者数が増えていれば、それほど大きな影響があるとは思えないでいます。

twitterからの意見。

vikingjpnさんの投稿。
引用開始

反論を書いた方はおそらく研究者ではないと思われるので…まぁその通りですね。 #f_o_s RT @fun9tion 総論文数減ってもレベル高いというなら、ABクラス論文の割合が増えた証明がないと説得力ないな
引用終了

科学技術のレベルが高くなっているかどうかは、わかりません。
そういう印象を持っているだけで、何か根拠を出せないか昔から考えているのだけれど、どうしていいかわからない状態でいます。

vikingjpnさんの投稿。
引用開始

僕個人の考え(別に反駁ではない)としては、「日本の科学のレベルは上がっているという印象」がどこから来たのかを聞いてみたいところです。 http://bit.ly/bCCnUh #f_o_s
引用終了

たとえば、日本の科学技術は進歩しているのだろうか?で書いたのですが、理化学研究所の研究発表数が急増しています。

たとえば、日本のレベルは上がっているで書いたのですが、動くユニコーンガンダムを作ってみた「試作偏」は私の目では結構凄いです。
その部門の人から見るとたいしたことはないのかも知れないけど、無名の若い研究者であろう人がいとも簡単そうにこういう業績を出してくることに、私は日本のレベルが底上げされているという印象を受けます。

たとえば、次の二つは最近発表された物ですけれど、私にはけっこう凄く見えます。

「現在3カ月かかるヒトの全遺伝情報(ゲノム)が1日で解読できる」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100322-00000010-jij-soci(すでに削除済み)

引用開始

 わずか1ナノメートル(ナノは10億分の1)のすき間にDNA塩基分子を通し、電気を
流して塩基を識別する実験に大阪大の川合知二教授らのグループが成功した。
この技術を応用すれば、現在3カ月かかるヒトの全遺伝情報(ゲノム)が1日で解読
できるという。21日付の英科学誌「ネイチャー・ナノテクノロジー」電子版で発表した。

 DNAは二重のらせん構造で、アデニン、グアニン、シトシン、チミンの塩基が連なっ
ている。塩基の並び方が遺伝情報を表すが、1990年代にヒトゲノムを解読した際は
8年で300億円掛かった。現在は3カ月で10億円、数年後に登場する次世代DNAシー
ケンサー(解析装置)でも2カ月で1000万円掛かるとされる。

 研究グループは、ナノポアと呼ばれる穴の入り口に1ナノのすき間を空けた電極を
置き、DNA塩基分子の水溶液を通して電流の大きさで塩基を1個ずつ判読。DNAを
一度バラバラにして増やす従来の方法に比べて長いDNAを解析でき、時間と費用
が抑えられる。この技術を使った次々世代シーケンサーは解読に 1日、費用は10
万円で済むという。

 川合教授は「患者の遺伝子情報を踏まえた個別医療や犯罪捜査、世界的大流行
に備えた新型ウイルス検出などに活用できる」と話している。
引用終了

絶縁体で電気信号伝達=パソコン8割省電力化も−電子の「スピン」使う・東北大など

引用開始

 東北大金属材料研究所などの研究チームは、電流を通さない絶縁体を使って
電気信号を伝達することに成功した。
電子そのものが移動する電流ではなく、電子の自転(スピン)が
次々に伝わる性質を利用する方法で、
パソコンや携帯電話などに使われる集積回路サイズなら
約8割の省エネが可能という。論文は11日付の英科学誌ネイチャーに掲載された。
 通常の集積回路などは、金属や半導体に電流を流すことで電気信号を伝達する。
しかし、電流が流れる際には金属などの内部抵抗による熱(ジュール熱)が生じ、
エネルギーを失うため、素子の小型化や省電力化の妨げになっていた。
 同研究所の斉藤英治教授(物性物理学)らの研究チームは2006年、
白金など一部の金属に電流を流すと、電子のスピンの方向が次々に変化して
隣の電子に伝わる「スピン波」が生じたり、
逆にスピン波が金属に電流を生じさせたりする現象を発見。
この現象を利用して、電気信号を伝達することを考えた。
 研究チームは、「磁性ガーネット」という電流は通さないものの
磁石の性質を帯びやすい絶縁体の両端に白金を取り付け、
片方の白金に電流を流したところ、白金で生じたスピン波が絶縁体を伝わり、
約1ミリ離れた先にあるもう片方の白金に電流が検出された。
 絶縁体そのものには電流が流れないため、ジュール熱はゼロ。
伝達によるエネルギーの損失はごく小さく、集積回路クラスなら
消費電力は約80%削減できる計算だという。
斉藤教授は「絶縁体では電気信号を伝えられないという300年来の常識を覆す発見。
省エネなどさまざまな応用が期待できる」と話している。
引用終了

他にも、最近このぐらいのレベルの発表をよく見かける気がします。
これらの研究が本当に凄いのかどうかは、素人の私にはよくわかりません。
また、これらの研究が凄くても、他の凄いと思っているものはたいしたことないのかも知れません。
さらに、アメリカではこれらを上回る研究が続々と進んでいるのかもしれません。
ちょっと分析のしようがないです。
そんなわけで、印象というだけになります。

以上、回答でした。

なんか、昔の投稿を読み返していたら、書いていることが変わってなかった。
進歩がない。
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