異をとなえん |

新興国バブル仮説 - 今日の株式市場(2009/11/06)

2009.11.07 Sat

04:27:41

11/04
NYダウ 工業株30種 9,802.14 30.23 0.31%
S&P 500種 1,046.50 1.09 0.10%
11/05
日経平均株価 9,717.44 -126.87 -1.29%
TOPIX 874.96 -6.31 -0.72%
上海総合指数 3,155.06 26.52 0.84%

今日の国内市況:日経平均1カ月ぶり安値、債券下落−円が強含み

11/05
NYダウ 工業株30種 10,005.96 203.82 2.08%
S&P 500種 1,066.63 20.13 1.92%
11/06
日経平均株価 9,789.35 71.91 0.74%
TOPIX 874.01 -0.95 -0.11%
上海総合指数 3,164.04 8.98 0.28%

日本株はハイテク上げる、米統計と為替安定−増資懸念で金融重しに

昨日は調子が悪くて休んでしまった。
今日は二日分について考察してみる。

日本の株式相場は相変らず弱い。
11月5日は前日のアメリカ市場の上げに反応せず下げ、
11月6日は前日のアメリカ市場の大きな上げに反応して少しだけ上げた。
今日TOPIXは下げに転じていることから考えると、
アメリカ株式市場に関わりなく下げ基調になっているように見うけられる。

この原因は何だろうか。
日本の内需関連を厳しいと多くの人が考えている。
外国人投資家も日本人投資家もそうだろう。
二番底懸念が出ていることや、民主党の政策不安などもその理由になる。
だから、TOPIXは完全に下げトレンドだ。
しかし、輸出関連企業はどうだろうか。
輸出はかなり持ち直してきた。
グローバル化している企業が多い日経平均がTOPIXに比べて、
成績が良好なのはそれが理由だろう。
TOPIXに比べて成績が良いといっても、たいしたことはない。
日経平均もほとんどボックス相場に入っている。
つまり、輸出がどんどん増えていくことを期待できないと投資家は考えている。
ただ、輸出が期待できないならば、
輸出先の国の相場も低調になりそうなものである。
日本に比べて、世界の他の国の株式相場がかなり戻しているのは、
別の所に原因があるのではないかと思わせる。
円高傾向が企業の採算の悪化をもたらす可能性を懸念しているとも思えるが、
為替相場はたいして動いているわけではない。
1ドル90円前後を維持し続けているのだから、
円高懸念がそれほど大きいとは思えない。

一つの仮説は、世界の株価は新興国バブルが支えているというものだ。
金融緩和、財政支援政策による世界の過剰流動性は、
現在新興国に向かっているとする。
新興国は景気が良くなるので、消費が増え、輸入が増える。
新興国はまだ物中心の成長なので、石油などの消費量も多い。
これが商品相場を支えることになる。
新興国に資金が流れるということは、ドル安新興国通貨高になるということだ。
それは新興国の輸出を阻害することになるが、
現在通貨当局がかなり積極的に為替介入をしている。
新興国の代表である中国政府は、
リーマンショック後元高を完全に止めたといっていい。
新興国での為替介入は流れこんでいる外国資金にとっては望ましいものだ。
現在資金を投入している状態では、通貨を安く買えるし、
通貨介入していること自体は流動性を生むのでインフレを招きやすくし、
投資のリターンを大きくするだろう。
景気が過熱したことによって、引き締めに入り通貨高を生んだ所で、
資金を回収すれば理想的となる。
アメリカの株式市場では、
新興国が成長することで利益が得られる企業の株価が上昇する。
多国籍企業中心のNYダウは、だから上がりやすい。

アメリカを始めとした先進国は、失業率の増加にも見られるように、
まだまだはっきりとした景気の回復を示していない。
けれども、
中国を始めとした新興国は既にリーマンショックの影響から回復している。
そこで、バブルの対象が新興国に移動したわけだ。
アメリカ経済に比べて圧倒的に小さかった新興国の経済も、
最近では随分大きくなった。
バブルの対象としても、当分はなんとか持つだろう。

日本経済の株価が不振なのも納得がいく。
日本の輸出は資本財・素材・自動車が主だ。
工作機械のような資本財はリーマンショック後に市場が消失したといっていい。
設備投資がなくなったからだ。
新興国の景気が良くなったといっても、
アメリカへの輸出分を内需に回せば賄えてしまう。
設備投資はなかなか盛り上がらない。
素材は好調なように見える。
自動車はアメリカが中心だということもあって、新興国には輸出できていない。
金額も高くなるので、将来も難しい。
結局、日本は先進的なものに集中しているので、
新興国のボリュームの大きい低価格の製品が弱いのだ。
それが株価を上げさせない。

今後の展望はどうだろうか。
今起きている株価の上げが、新興国バブルだとしたら、
それなりに長く持つ気がする。
新興国に成長の余地があるのは明らかだし、経済規模も大きくなっている。
新興国の引き締め政策の転換は怖いが、まだ始まってもいない。
潰れるとしても1年以上かかりそうだ。
原油価格の上昇による景気の悪化が一番怖いが、
リーマンショックの頃に戻るにはまだ一年以上かかるだろう。

アメリカのバブル崩壊の影響は大きく、アメリカ経済自体の立ち直りは、
まだまだ当分先に思えるか、世界経済自体は別だ。
世界経済自体が立ち直れば、
アメリカの株式市場で世界経済を反映する銘柄は好調になってもおかしくない。
その銘柄の上げだけでは、アメリカ経済自体の立て直しは難しいとしても、
カンフル剤にはなる。
新興国バブル仮説によって、世界の株価は解釈できるというのが、
現在の私の考えだ。
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