異をとなえん |

国債を外国人が持っていることと自国人が持っていることの違い

2009.07.25 Sat

20:53:32

「世界第2位の経済大国」なんて意識はない
のコメントの中に国債の話がいろいろと出てくる。
その中に国債を外国人が持っていることと自国人が持っていることの違いがある。
私は本質的にはないと思う。
その考えを少しまとめて見た。

国債が外貨建てと自国通貨建てとでは、大きく違う。
アイスランドの破綻で見られれたように、
外貨建ての負債はその国自体では処理できない。
あまりにも巨額の負債を抱えてしまえば破綻する。

そうすると何が問題かと言うと、商売がしづらくなる。
昔だと、借金が返済できない場合、国土を持っていかれるとかいろいろあった。
現代だと、そんなにひどい事はない。
けれども、一度破産した国を簡単に信じる国はいない。
信用がおける国の金融機関には、一時的な融資は幾らでも行なえる。
普通の国の金融市場では、相互の金融機関がお互いを信頼しているからだ。
その市場に破綻した国の金融機関は入れなくなる。
これは大きな損失だ。
金融機関が動かなくなると、貿易自体ができなくなる問題も出てくる。

そこで破綻することを何とか避けようとすると、
金利の高い金に手をつけなければならない。
韓国のIMF危機の時の破綻が典型的だろう。
あれは国債ではなかったが、金融機関のドル建ての債務を支払えなくなって、
破産寸前になってしまった。
一応、IMFその他の援助で救済はされたが、韓国は丸裸になってしまった。

そのような弱味を見せなくてすむ点で、
国債を自国通貨建てで発行することには意味がある。
いざという時には、中央銀行に用立ててもらうことによって、
高利貸しからは守られるわけだ。

けれども、自国通貨建ての国債を外国人が買っているか、
自国民を買っているかで、大きな違いはあるだろうか。
インフレを起こさない条件であれば、
中央銀行から無限に金を持ってくる手段なんて使えない。
結局普通に借りた金は返すしかない。

国債がうまく使われたのであれば、問題はない。
1兆円国債を発行して、1兆円公共工事に使った。
それが生産性を向上させ、国民は1兆円以上の利益を手にしたならば、
どこかで税金は増えるはずだ。
法人税や所得税が増えるなら理想的だし、簡単に捕捉できない所でも、
どこかに利益があるならば、そこから取れる。

また、軍事費みたいな物は投資ではない。
この場合の借金は臨時に巨額だから、繰延べているだけだろう。

問題なのは、その公共投資が意味のない場合だ。
1兆円を完全に役に立たないことに使えば、後で増税するしかない。
国民からすると見返りのない税金となる。
そうなったら大変だ。

税金を徴収して借金を返す時に、支払う先が自国民であるか、
外国人であるかの違いは、自国民であったら税金をかける先が確実にあるから、
国債の不払いが絶対にないことぐらいだろう。
そんな所まで、困っているのでなければ、
国債の購入元が自国民であるか、外国人であるかの違いはない。
もちろん、借金を貸してくれる人がよく知っている人か、
見知らぬ人であるかは、繰延べ等で問題になる可能性はある。
しかし、大きな国ではあまり影響はない。
他に貸してくれる人がいるからだ。
アメリカ国債の場合、中国の残高がいろいろと問題になる。
でも、いざという時の肩代り先は幾らでもあるだろう。
重要なのは、借りた金をどう使っているかだ。
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FRBのMBS買取は正しいか?

2009.07.25 Sat

04:12:25

ああ書けない。
スランプだとしか言いようがない。
何も調べないで、思ったことを書いておこう。

今日アメリカの住宅価格が上昇したというニュースを見た。

5月の米住宅価格指数、0.9%上昇

引用開始

更新: 2009/07/25 02:30
5月の米住宅価格指数、0.9%上昇

 【ワシントン=米山雄介】米連邦住宅金融庁(FHFA)が22日発表した5月の全米住宅価格指数は、季節調整済みで前月比0.9%上昇した。前月水準を上回ったのは3カ月ぶり。今年1月と同水準の高い上昇率となった。前年同月比では5.6%の下落だが、住宅価格には下げ止まりの兆しが出ている。

 4月は当初発表の前月比0.1%下落から0.3%の下落に下方修正された。
引用終了

とりあえずは、いいニュースなのだが私は非常に疑問を持っている。
その理由は、需給による市場の原理ではなく、人為的な買い支えが原因に思えるからだ。
FRBは今年に入ってからモーゲージ証券を直接購入している。

FRB総資産、再び増加 米国債購入などで5週間ぶり

「17日現在の保有残高は、MBSが前週比285億ドル増の4560億ドル。」
ということは日本円にして、50兆円ぐらい。
去年はほとんどなかったはずだから、かなり増やしている。
金をばらまくことによって、デフレを止める政策を実行しているわけだ。

しかし、私が前から述べているように、アメリカの住宅価格の下落は、
ガソリン価格の上昇からくる、郊外化の否定によるかもしれない。
だとしたら、需要自体がなくなっていくので、
いかに買い支えようとも、価格は下がり続ける。
いや価格は下げ止まっていても、単に帳簿の上での話になってしまうわけだ。

私には、日本のバブル崩壊時に、不動産会社へ必死に追い貸しして、
土地の処分を遅らしていた銀行とFRBが同じに見えて仕方がない。
詳細は違っていても、本質は同じに思えるのだ。
日本の景気が底を打ったのは、
銀行が不良債権処理を行なって、土地を投げ打って処分し、底値をつけた時だった。
アメリカの場合も、底を打つのは住宅価格の下げが止まった時だろう。
ただ、それがFRBによる買い支えでは意味を持たない。
逆に底値をつけるのを邪魔しているだけだ。

そんなわけで、アメリカの先行きが心配になってしまう。
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