異をとなえん |

株価下落に対する気休めの景気予測

2009.07.15 Wed

01:38:58

今日も株価が下がっている。
ここ一週間ぐらいで日経平均は1万円台から9千円台に下がってきた。
7月15日の夜に書き始めたので、月曜夜の話だと思って欲しい。
世界の株価も上海を除けば、大体下げ基調だ。
株価が未来を読んでいるとしたら、持ち直してきた日本の景気も年末にかけて、
また下がるのだろうか。
私は未来の景気を楽観的に予測しては、はずしてきている。
今回もまだ楽観的なのだが、それではなぜ株価は下がるのだろうか。
考察してみた。

私の景気予測の基本は、アメリカに対しては悲観的、
日本については楽観的ということだ。
アメリカの住宅価格は、まだ下げ止まるきざしがない。
詳細な事情を記しているブログなどを見てみると、
下げが止まるのはまだまだ先のことだ。
住宅価格が下げ止まらない限り、アメリカが成長軌道に戻ることはありえない。
景気循環からの上下動はあっても、流れとしては下降基調になる。

それに対して日本では、バブルの時の地価の下落がようやく終わった感じで、
下げ余地はあまりないように見える。
もっとも、地方の地価はバブル崩壊以来下げっぱなしで、
止まっているかどうかは微妙だ。
大都市圏の地価も、少し戻していたのが、結局下落に転じてしまった。
そういう意味で本当に底を打ったかは、わからない部分がある。
それでも一度は大底を打った以上、さらに下げ続けるとは考えにくい。

リーマンショック以来の、金融危機による、世界規模の需要減少も、
落ち着いたように見える。
今後の需要回復がどの程度見込めるか別として、
需要がさらに下がっていくのは考えにくい。
各国政府による財政政策もあるし、
金融危機で資金繰りがつかなかったことで起こる突発的な需要の蒸発はない。
つまり、日本の輸出は、どこまで回復するかは別としても、
これ以上下がることはないように見える。
そうすると、内需が少しずつでも盛り上がっていけば、
生産は伸び景気も良くなっていくはずだ。

その考えが当たっているとしたら、
なぜ株価が世界に合わせて下げ続けるのだろうか。
その理由は、日本の株式市場が外国人投資家主導になっているせいだと思う。
日本経済の見通しうんぬんよりも、
外国人投資家の資金繰りの方が株価への影響が大きいのだ。

アメリカを中心とした、国際的な投機資本は、世界の市場を駆け巡っている。
ほとんどの市場で、その投機資本が買えば上がるし、売れば下がる。
金融危機で株価や商品価格は、大幅に下がった。
市場はとりあえずの底を着けた所で、反発していくのが常であり、
日経平均だと今年の3月ごろ7000円を底として反発していった。
その戻りが一段落したことで、新しいトレンドを探し始めている。

最初に述べたように、アメリカ経済の今後は楽観できない。
だから、アメリカの投機資本はゆっくり縮小を続けていく。
日本の株式市場はバブル後、外人投資家による売買が主流になっていた。
だから、今後の未来予測がどうであれ、
外人投資家が売りを選択しているうちは、株価が上昇しない傾向になっている。
だとすると、株価が上昇していくには、外人投資家の売買が落ちていって、
国内の投資家が主流になる必要がある。
そうなって、始めて自立した株価上昇が可能になるだろう。

ここまで、日本経済は景気回復局面にあると、私は考えて推論してきた。
しかし、日本経済は、また長い停滞局面に入ることはないだろうか。
私の予測は楽観による偏見から、その兆しを捉えられていない可能性がある。
では、その兆しをどうすれば捉えられるか。
やはり答えは地価だろう。

日本経済が、停滞局面にあるか、成長局面にあるかの違いは、
やはり地価の動向にある。
地価が底打ちしていれば、成長局面だ。
そもそも、
今回の日本の不況も土地の価格が下落し始めたことにあると言っていい。
ただ、日本の地価が急騰した理由も、下落している理由も、
外国資本が買って売ったことだろうから、
その意味では不況は避けられなかった。

地価の動向を考えてみると、「都心の一等地がゴーストタウンに?」の記事では、
下記のように書いてある。


 業者によれば、こうした大家さん層がこぞって1億〜2億円程度の物件を積極的に購入し始めたのだという。これが、冒頭で触れた「ガンガン物件が動いている」ことを指している。

 なぜ大家さんたちが物件購入に動いたのか。

 背景には、まず「前年度の期末を越えたことで、銀行の融資が受けやすくなった」(金融筋)こと。また、「地価の下落ピッチに比べ、家賃相場の下げペースが緩慢なため、家賃と地価のギャップが運用上のメリットと映った」(同)からだという。

 100年に1度と呼ばれる大不況による突風が一段落したことで、「景気回復とともに地価もジリジリと上がるとみている向きが多く、今が底値と一斉に動き出した」(同)ことが一番の要因だとか。


読んでいる限りでは、地価は底打ちしたようだ。
もっとも、全体を読んでみると先行きは危ぶんでいる。

そうすると先行きが心配になってくるのだが、
一番大事なのは東京圏の人口動向だろう。
東京圏に人口が流入し続ければ、地価の先行きがそれほど暗いとは思えない。
人口統計を調べてみると次のようになる。

東京都
平成20年6月1日現在
12,880,364
平成21年6月1日現在
12,976,698(+96,334)

神奈川県
平成20年6月1日現在
8,944,118
平成21年6月1日現在
8,998,805(+54,687)

埼玉県
平成20年6月1日現在
7,127,895
平成21年6月1日現在
7,161,961(+34,066)

千葉県
平成20年6月1日現在
6,136,775
平成21年6月1日現在
6,174,848(+38,073)

一都三県の合計で2009年6月1日現在35,312,312(前年比+223,160)。

リーマンショック以後の不況があっても、人口の増加は鈍っていない。
下記の記事にもあるように、
地価が安くなったことで需要が刺激されている部分もあるようだ。

ほろ苦い関西企業の首都圏買い


 関西企業が首都圏での不動産関連事業を加速している。不況を逆手に割安になった物件を狙った、国内で数少ない人口増加地域の成長性に期待しての首都圏買いだ。先週も、鉄道収入が鈍化する京阪電気鉄道が賃貸オフィスビル事業に力を入れることが報じられた。地域密着型の代表企業である鉄道会社も首都圏の不動産に商機を見いだしている。


人口増加さえ続いていれば、地価が下落することはない。

最終的にまとめると、東京の株式市場はアメリカの動向にまだまだ左右される。
しかし、日本が成長局面に入り、アメリカが停滞し続ければ、
日本の株式市場は自律的に動き始めるだろう。
そうなれば、日本の株式市場は日本の景気に基いて動いていく。
私の楽観的予測だ。
このエントリーをはてなブックマークに追加
LINEで送る