異をとなえん |

中国はインフレに耐えられない(前編)

2009.03.12 Thu

02:41:12

前に、なぜ中国はインフレにならなかったのかについて考察した。
その一連の考察の中で不思議だったのは、
中国政府がインフレを極度に怖れていることだった。
6%のインフレなど、少し前の時代では普通だった。
10%を超えていても平気な国が多かった。
それなのに中国政府は、インフレを極度に嫌っている。
不思議だった。
最近、「中国膠着」を読んで、その理由がわかったと思う。
中国はインフレに耐えられないのだ。

一昨年のインフレは鎮静化しつつある。
むしろデフレの可能性が示唆されているようだ。
なぜ、インフレが納まったのだろうか。
世界の景気が極度に悪くなったのは一つの理由だ。
中国の成長率は12%だったのが、8%を目標とするぐらいに下がっている。
しかし、アメリカの景気が顕著に悪くなって、輸入が減少する以前に、
インフレは鎮静化しつつあった。
もう一つの理由は中国の政策だ。
元を高めに誘導していったのは、その一つの政策だし、
増値税の輸出還付率を引き下げたのもその一つだ。
つまり、輸出の増加を押さえて、労働需要の逼迫を避けようとしたのだ。
アメリカとの貿易摩擦を拡大したくないのも、その理由だろうが、
同時に中国自体がインフレに耐えられないために抑制措置を取っている。

中国が都市と農村との戸籍を分離し、
都市への農民の移動を抑制しているのも、そのためだ。
経済を成長させるためだったら、移動の自由を保障して、
農村から都市に出る住民に対して教育や社会保障を充実させた方がよい。
しかし、中国政府をそうはしない。
移動の自由を保障することは、社会の流動化を促し、混乱を招き、
しいては共産党の支配が揺らぐことを怖れているからだ。

まとめきれなくなってしまった。
後編に続く。
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