異をとなえん |

「再起」感想

2008.11.21 Fri

19:42:03

ディック・フランシス著「再起」(原題UNDER ORDERS)を読む。

前の作品から随分間があき、年だと言うこともあって、
出来について心配だったけれど、悪くない。
かなりページ数はあったけれど一気に読める。
引き込ませる。

全体的にはパターンが見えてしまって、
予想がついてしまうのが惜しい所か。
意表をつく展開が欲しかった。
ラストはあまりにもパターンで、あの位だったら、
取り去ってもいいのではないか。
シッド・ハレーは四回目の登場だが、
最初の「大穴」を読んだ時のあの拷問シーンの緊迫感は、
そこにはなかった。

シッド・ハレーがあらたに恋人を見つけたことで、
別れた奥さんと和解したのは、
甘いといえば甘いけど、心が休まる気はする。

ディック・フランシスの作品はほとんど読んでいるはずだが、
最近は目を通していなかった。
読んでない作品もありそうなのでチェックしてみたい。

最後に今まで競馬シリーズを訳していた菊地光氏が、
なくなっていたことを知った。
その冥福を祈りたい。
今まで、素晴しい翻訳をありがとう。

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韓国はどうすれば良かったか?

2008.11.21 Fri

03:05:56

韓国ネタは食いつきがいいみたいで、アクセス数が増えている。
ニダーちゃんは可愛いから、みんなに愛されているんだな。
そういうわけで、韓国ネタを追加。

面白いニュース画像を見たので、字幕の部分をテキスト化してみた。
韓国で工場が倒産し、その社長のインタビューだ。


韓国倒産が急増
今月4日に倒産したメーカー

従業員「社長が近くにいたら本当に胸ぐらをつかんでゆすりたい」

社長「黒字が発生しているのに円が上昇して差額が赤字になってしまう」

3年前、設備投資のため資金調達 ->「ウォン」より低金利の「円」で

ウォン暴落
2005年11月14日 100円=884ウォン
2008年11月14日 100円=1472ウォン

社長?「マネーゲームの犠牲」

社長「金融機関は自分たちの間違いを企業に押しつけている」
社長「G7の経済大国が救うべきだ」

「工場急売却」


興味深いのは、社長が自分をマネーゲームの犠牲者と思っていることだ。
なんだかなと思ってしまう。

はっきり言って、設備投資を金利が安いからといって、
他国通貨から借りて行なうのは、究極のマネーゲームだ。
これ以上のものはない。
社長がそれを棚に上げて、犠牲者などとのたまうのは、噴飯物だ。
従業員の怒りはもっともであり、他者に責任転嫁してはいかん。

社長は全然知らないふりをしているが、
流石に金を借りる時、通りいっぺんの説明はあっただろう。
それを忘れているのだ。

根本に返って、ではどうすれば良かったのか。
現在の危機の局面では、どう対応してもダメかもしれない。
しかし、3年前ぐらいのウォン高局面ならば、
今回の危機を招かない手はあった気がする。
あのウォン高局面の時、どうすれば良かったのだろうか。
低金利と円安に引かれて円を借りた人間、
リスクをきちんと説明もせずに契約させた金融機関、
何の対策も打たなかった政府、
このうち誰が対策を取るべきだったのか。

根本的には借りた人間が対策を取るしかない。
まず大損するのは彼らなのだ。
しかし、自己責任と言った所で、その被害は他者にも及んでいる。
ウォン高の時に借りた円に見合った金額を
きちんと先物で買っていれば、ウォン高自体も中和されて、
今の通貨危機もそれほどひどくはならなかっただろう。
外国からの短期融資金額も実質的に少くなる。
そうならなかったのは、投機した人間たちの責任だ。

そこで政府か、金融機関の責任が問題になるが、
政府が経済の現状を正確に把握して、対処するのは無理に近い。
そうすると、金融機関しか責任を取れるものがいない。

つまり、一番悪いのは取引を仲介した金融機関だろう。
これは道義とか、そういうことではなくて、
円を借りて設備投資したメーカーが飛んでしまえば、
結局取引を仲介した銀行がかぶるしかない。
つまり最終的なつけの回し先なのだ。
為替リスクを回避したつもりが、戻ってくる。
一番損をする人間が対処するのは当然で、
円キャリーの取引を仲介しなければ良かったという話になる。

わからないのは、これほど危い取引をなぜやれたかだ。
もちろん経験がないなら仕方がない面はある。
しかし、韓国の金融機関は1998年の通貨危機で、
死ぬほどの思いを味わったはずだ。
それなのに手を出せる。
過去の経験を生かせない人間に対しては、
うまく行く仕組みを考え出すのは難しい。

結局、後智恵は出ても、
実際にその時に当たり自分が責任者だったら、どうなるか。
国民全般のレベル、経験値を高めていくしかないという話になるのか。
自由な経済の信奉者としては辛い所だ。
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