異をとなえん |

嫌韓感情はどこから来るのか?

2008.11.30 Sun

02:12:37

私はあまり韓国に悪い感情を持っていない。
実際に知っている唯一の韓国人は、大学で囲碁を教えてもらった方で、
感謝こそすれ嫌うなんてことは、ありえない。
だから、最近の日本での嫌韓感情がどこから来るのか気になっている。
2ちゃんねるで見るコメントには、冗談でなく本当に嫌いな感じがして、
なぜそこまで嫌いになれるのだろうか。

韓国がとてつもなく面白い国だと知ったのは、
トルシエがサッカー代表監督でオリンピックの頃だった。
サッカーにおいて、日本への対抗意識が猛烈に大きいことを知って、
なぜそこまでこだわるのか、その理由に興味を持つうちに段々と、
韓国について詳しくなっていった。
韓国人は日本に植民地化されたことがトラウマになり、
コンプレックスから物凄く変な行動を取っていく。
ななめ上と呼ばれる日本人にはとても思いつかない行動は、
実におかしい。
韓国人が日本を嫌うことすら、ヘタレな嫌いかたで、
愛敬がある。
中国人の反日感情は可愛げがなく、怖い。
中国とは対立しかないのに、韓国は許せる感じだ。
実生活でつきあうことがあれば、違うだろうけど掲示板で読んでいるかぎりでは、
そんな印象を持っている。

そんなわけで、韓国に対してはどちらかというと好意的なので、
掲示板で見る、かなりまじな韓国人に対する嫌韓発言には、
少し引いてしまう。
冗談ならいいのだが、どうもかなり本気に見える。
私の感情とかなり違うのはどこから来るのだろうか。

最近、読書放浪の下記の記事を読んだ。

裁判の中の在日コリアン 在日コリアン弁護士協会LAZAK 2008 現代人文社

その中で「後で反動が強いんじゃないかな。」とあるように、
騙されたという意識が深刻な嫌韓感情を生みだしている気がする。

私は小中高と特に韓国について教育を受けていないので、
まっさらな状況で最近韓国について詳しくなった。
だから、韓国のへたれた反日ぶりが、ある意味笑ってしまえる。
反日を叫ぶわりに、口だけで何もできないとこらがだ。

それに対して、韓国に対して加害者意識を持ち、
真剣に謝罪しなくてはいけないと思った人が、
反動で嫌韓に走っているのではないだろうか。
騙されたことに対する怒りが、その根源にある。
アメリカのネオコンと呼ばれる人間がリベラルからの転向で、
それが強固な反共に結びつくようなものだ。

韓国で反日に凝り固まった人間はみっともない。
掲示板でそういうニュースを見るたびにそう思う。
嫌韓感情が強い人間の書きこみを同じようなみっともなさを感じる。
あまり感情にとらわれすぎると、人は破滅する。
冷静に隣国との友好を深めたいものだ。
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「コメを選んだ日本の歴史」感想

2008.11.28 Fri

17:08:44

原田信男著「コメを選んだ日本の歴史」を読む。
日本人の主食とするコメの観点から、日本の通史を描いている。

コメ関係の著作がたくさんあるみたいで、
通史にすることによって、新しい問題が見えてくるのではないかと、
作者は書いている。
確かに何かを感じられるような気もするが、
はっきりしたことは、わからない。
そういう意味で、
新書にしては参考文献が山ほどもある苦労した作品だとは思うが、
全体としてはまとまりがない。
むしろ部分部分に興味深い記述が多く見られた。

その一つはコメの重要性だ。
蝦夷と呼ばれた北海道と沖縄の二つの地域は、
明治維新まで日本の完全な支配権になかった。
日本の成立初期、米がまだできなかった東北や日向の地域も、
日本ではなかった。
理由は難しいだろうけど、
結果的に米を生産していなかった地域が日本ではなかったことは、
日本の本質が米と結びついていることを示唆している。
天皇の祭祀が稲作の豊穣を祈る儀式であることも、
そのことをうかがわせる。

また、米を主食とした他の地域では豚の飼育が行なわれた。
しかし日本では肉食は段々とすたれていった。
なぜなのか、穢れ思想からと作者は説明しているけれど、
私にはどうも納得し難い。
もっと、はっきりした理由がありそうな気がする。

そんなこんなを合わせて、今となっては、コメは食物の一種でしかないけれど、
日本人が日本人であるために、日本が日本であるために、
コメを大事にしなくてはいけないと思わせる本だった。

目次は以下の通り。

序章 コメの力と起源
第一章 日本列島へ 縄文と弥生のコメ
第二章 社会システムを変える 弥生の戦争とクニ
第三章 統一国家を築く 古墳から古代国家へ
第四章 社会の主役へ 中世の社会とコメ志向
第五章 経済の根本を担う 石高制社会の成立と性格
第六章 西洋的近代化のなかで 国家と食生活の基礎
第七章 政治と文化の狭間で コメ政策と食文化の変
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麻生首相の医療発言を擁護する

2008.11.27 Thu

23:01:20

麻生首相が医療に関してまた失言をしたらしい。

「何もしない人の分何で私が払う」 高齢者医療に首相不満?


「何もしない人の分何で私が払う」 高齢者医療に首相不満?

 「私の方が税金は払っている。たらたら飲んで食べて(健康維持に)何もしない人の分の金を何で私が払うんだ」。麻生太郎首相が社会保障を議論した20日の経済財政諮問会議で医療サービスを受ける高齢者にこう言及していたことが、内閣府が26日に公開した議事要旨で明らかになった。
(以下略)


これを読んで、麻生首相は自分のような金持ちが貧乏人の医療費を保障するのは間違っているという
主張だと私は思った。

しかし、議事録を読むかぎりどうも違う。

内閣府経済財政諮問会議

平成 20 年第 25 回経済財政諮問会議議事要旨
P11の所


(麻生議長)
67歳、68歳になって同窓会に行くと、よぼよぼしている、医者にやたらにかかっている者がいる。
彼らは、学生時代はとても元気だったが、今になるとこちらの方がはるかに医療費がかかってない。
それは毎朝歩いたり何かしているからである。私の方が税金は払っている。
たらたら飲んで、食べて、何もしない人の分の金を何で私が払うんだ。
だから、努力して健康を保った人には何かしてくれるとか、そういうインセンティブがないといけない。
予防するとごそっと減る。病院をやっているから言うわけではないが、よく院長が言うのは、
「今日ここに来ている患者は 600人ぐらい座っていると思うが、この人たちはここに来るのにタ
クシーで来ている。
あの人はどこどこに住んでいる」と。みんな知っているわけである。
あの人は、ここまで歩いて来られるはずである。
歩いてくれたら、2週間したら病院に来る必要はないというわけである。
その話は、最初に医療に関して不思議に思ったことであった。
それからかれこれ 30年ぐらい経つが、同じ疑問が残ったままなので、何かまじめにやっている者は、
その分だけ医療費が少なくて済んでいることは確かだが、何かやる気にさせる方法がないだろう
かと思う。


真意は、不摂生な人間ほど医療費が多くかかって、健康予防に気をつかっている人から
金が流れるのはなにかおかしい、うまい方法はないのかということだろう。

私には真っ当な意見に思える。
元々病気がちな人はともかく、
日頃の不摂生が原因で病気になっている人に医療費をとめどなく注ぐというのは、
きちんと節制している人には釈然としないはずだ。
私はあまり節制している意識はないので、
病気になって医療費をたくさん貰ったら、なんか悪い気がするだろう。

元々病気がちな人と不摂生な人をどう区別するのか、
判断する方法は難しいと思うので、保険制度にどう生かすかは困難だろう。
しかし、そう思う事自体は全然悪くない。

それを、金持ち擁護と読ませるような新聞の報道はどうもいやらしい。
麻生首相を支持していいのか、わるいのか、いまだに判断がつかないけれど、
マスコミの最近の報道はひどすぎると感じる。

そういう声を挙げたくてブログに書いてみた。
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サムスンは衰退するか?(補足)

2008.11.26 Wed

17:53:44

昨日の
サムスンは衰退するか?
では、韓国の輸出構造の主力として船舶と鉄鋼を挙げた。
資料にもあたらず記憶で書いたが間違っていた。
2ちゃんねるで、ちょうといい新聞記事の翻訳投稿があったので、
それを引用して分析し直しておく。


416 NAME: 日出づる処の名無し DATE: 2008/11/25(火) 14:53:35 ID:dRb4Qaqm
来年の船舶輸出額、国内初の500億ドル突破
今年より23%増加した530億ドルを予想..全輸出品目のうち1位となる

国内造船業の来年の船舶輸出額が韓国の単一輸出品目としては初めて500億ドルを
上回る見通しだ。
韓国造船協会は22日、造船業界の社長団会議を開催し、来年度の船舶輸出額が今年より
23%増の530億ドルになるとの見通しを示した。
協会は大型造船所で構成された造船協会加盟会社が450億ドルを輸出し、中小の造船所や
資機材企業が80億ドル規模の輸出実績を上げると予想した。
この見通しが達成される場合、船舶は、韓国の個別輸出品目としては初めて、一年間の
輸出額が500億ドルを越えることになる。輸出占有費も11.1%で初めての二桁に上る事になる。
国内造船業界は、今後3〜4年分の船舶引導物量を確保しており、この期間については、
おおよその売上が予測可能となる。
昨年の船舶輸出額は277億7700万ドルで、全輸出品目のうち、4位に留まったが、今年に
入り9月までに300億5000万ドルを輸出し、1位の石油製品313億3400ドルに続き、僅かな
差で2位となっている。
造船協会の関係者は"他の業種の場合、来年の輸出がほとんど鈍化すると予想している"
とし、"船舶の他に輸出金額が500億ドルを越える品目が出てくることは難しいだろう"と話した

船舶は、貿易収支では今年から1位になると予想される。今年に入ってから9月までに
263億4500万ドルの黒字を記録し、昨年1、2位であった自動車(234億6100ドル)、
無線通信機器(234億8800ドル)を追い抜いた。
協会関係者は"現在確保された船舶のほとんどが外国から受注した輸出船"とし、
"船舶は国産化率が90%に迫っており、貿易収支の黒字への貢献度も絶対的に高い"と語った。
http://stock.moneytoday.co.kr/common/article_print.htm?no=2008112514261584552(韓国語)



上記の記事を読むと、韓国の輸出の内上位4品目は船舶、石油製品、
自動車、無線通信機器つまり携帯電話となる。

また、2006年の記事では下記のようになっている。
朝鮮日報は昔の記事が参照できなくなっているので、グーグルのキャッシュ分を引用。


独・日に学べ! 韓国の輸出構造の問題点とは
韓国の輸出:10大企業・5大品目で全体の4割超
サムスン | 起亜 | 現代 | LG

 今年の輸出額(約3200億ドル〈約37兆1968億円〉)のうち、上位10位までの大企業が占める比重が40%を超えた。

 輸出額1位のサムスン電子の場合、今年の予想輸出額は500億ドル(約5兆8185億円)に達し、韓国全体の輸出額の15.5%を占めた。さらに、LG電子(179億ドル〈約2兆830億円〉)、現代自動車(134億ドル〈約1兆5594億円〉)、現代重工業(120億ドル〈約1兆3964億円〉)、起亜自動車(110億ドル〈約1兆2801億円〉)など、上位5位までの企業の輸出額が全体の輸出額に占める比重も32.4%に達している。

 また、半導体、自動車、無線通信機器、船舶、石油化学製品など、5大主力品目が輸出額に占める比重も2000年の37.5%から42.6%に増加した。大企業中心の重化学工業製品の輸出成長率は、2004年の35%に続き、昨年、今年と2年続けて15%以上の急速な成長を遂げた。

 しかし、一方で今年100万ドル以上輸出した企業は1500社も減り、軽工業製品の輸出成長率はマイナスを記録した。急激なウォン高と原油高の衝撃により、大企業を除いた中堅・中小企業は不振を免れなかった。

 貿易研究所の申承官(シン・スングァン)博士は「一部企業と品目に対する行きすぎた依存のため、輸出が増えても内需や設備投資が減少する乖離(かいり)現象が発生している。高付加価値の部品・素材を生産する中小企業の育成が急務だ」と指摘した。

方聖秀(パン・ソンス)記者


上位5製品は、半導体、自動車、無線通信機器、船舶、石油化学製品となっている。
この輸出構造から外貨を稼げる商品として期待できるのは、
携帯電話と半導体だ。
他の商品は苦しい。

船舶は受注が大量にあるので、当分は活況を続ける。
しかし、前に述べたように代金はほとんど先物で売っていると思うので、
新たに金が流れていくことはない。
そして、新規の受注もほとんど途絶えている以上、
当分外貨の稼ぎ手にはなれない。

自動車も同じようなものだろう。
アメリカの自動車市場の急ブレーキに見られるように、
不況になれば金額の高い自動車の購入は控えられる。
価格を下げても買ってくれるわけがない。

石油製品の世界の需要はどうだろうか。
自動車ほどではないにしても、やはり需要は減るのではないだろうか。
そして、住友化学が投資しているサウジアラビアの石油化学コンビナートもそろそろ稼働する。
設備の稼働が絶対命題であり、
エタンという安価な原料の供給が期待できるここの製品に勝てる国はいないだろう。
結局需要の減った所に新規供給があって、韓国の石油産業は輸出どころか、
自国の市場を守ることすら危うい。

本題とは違うが、この住友化学のサウジアラビア石油化学コンビナート、
ラービグ計画
というのは面白い。
最後の方を見ると、もう稼働しているのだろうか。

以上の事を考えると、韓国の輸出は価格を下げれば、
輸出をある程度維持できる可能性がある携帯電話と半導体に期待するしかない。
携帯電話と半導体こそ、サムスンの主力製品ということで、
サムスンは当面安泰となる。
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サムスンは衰退するか?

2008.11.25 Tue

16:31:50

韓国の通貨危機にともなって、サムスンの衰退論が出ている。
1ドル1500ウォンを超えるとサムスンも危いとかいう話だ。
これは本当だろうか。
結論から言ってしまうと衰退しない。
日本びいきの私としてはしゃくだが、サムスンはまだまだ当分繁栄する。
その考えについて説明したい。

まず1ドルが1500ウォンを超えるとサムスンが苦しくなるという話は、眉唾だ。
基本的に輸出が主体としている企業は、
自国通貨が安くなって苦しくなることはありえない。
もちろん、運転資金は増えていく理屈だから、それなりの資金は要る。
設備投資の減価償却費も実質的には増えていくはずだ。
しかし、サムスンは財務が強靭な企業として評判であり、
ウォン建ての資産が多いだろうから苦しいだろうけれど、
なんとかなると見る。

ここらへんの話は、ウォン建てで考えていると、けっこう難しい。
しかし、ドル建てで考えているならば、あまり難しくはない。
販売価格は変わらず、部品、素材の価格は日本からの輸入が多いので、
上昇基調だ。
ただ、人件費が急落している事になる。
他の競争企業も、販売価格は同じだし、
部品、素材の価格も日本製が主体なら同じだ。
だから、人件費が安くなっているだけ有利だ。

今後も韓国はウォン安傾向が続くとしたら、
韓国の輸出産業の大黒柱であるサムスンが衰退することはない。
もちろん、輸出商品が全然売れなくなってしまえば、
この理屈はあてはまらない。
けれども、造船と鉄鋼という輸出商品は今回の世界経済危機で、当分売れない。
それを考えると、サムスンの主力商品の携帯電話、DRAM、
フラッシュメモリー、液晶テレビ、プラスマテレビは、
価格を下げれば、それなりに売れるはずだ。
採算は苦しくなるかもしれない。
しかし、韓国の外貨の稼ぎ手として、サムスンが最も有望であるならば、
サムスンが利益を上げられるようにウォンのレートが決まるし、
政府も手助けをする。
IMF管理でも変わらない。
IMFが貸し手として借金を返す能力を重視するならば、
外貨を稼ぐサムスンは最も大事にされる事になる。

結局、短期的には他の韓国企業が死亡してもサムスンは生き残る。

ただ、将来的には気になる点もある。
一つは設備投資のタイミングだ。
失敗したのではないだろうか。
携帯電話を別として、
主力品目のDRAM、フラッシュメモリー、液晶テレビ、プラスマテレビの
設備投資が競争企業の日本に比べて遅れている印象がある。

プラスマテレビは松下の攻勢にあって既に放棄したイメージがある。
液晶テレビはシャープの10世代のパネル製造や松下の液晶工場の新設に比べて、
投資が遅い。
最近11世代のパネル製造を発表したが、どこまで本当なのか。
そして本当だとしても、
タイミングが遅くなったことによるサムスンの資産の目減りは、
かなり投資を辛くする。
DRAMやフラッシュメモリーも同じだ。
エルピーダや東芝がシェア一位を目指して、新規投資をぶち上げた時、
サムスンは追随していなかった印象がある。
半導体投資は多額なので、工場新設みたいな、
外部にもわかりやすい投資がないだけで、実際にはしているのかもしれない。

もう一つの心配要素は特許訴訟だ。
アメリカで他企業から訴訟をいくつも受けている。
心配ではあるが、
アメリカ人が他国同士の争いにそんなに関心を持つとは思えない。
負けたとしても、
普通にライセンスを受けるのに比べて少し上がるくらいだろう。
致命傷にはならない。

そんなこんなで、当分はサムスンは安泰と見る。
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「共感力」の動物

2008.11.24 Mon

02:52:03

昨日のサイエンスZEROの番組に感心した。
人間は他の類人猿と違って、共感する能力に優れているという話だ。

番組の中で人間と他の類人猿の違いについての問題があり、
次の二つがその例に挙げられた。

一つは向いあって食事を取ること。
人間は黒目と白目があって、その動きに感情を載せている。
向いあい、その目を見る事によって、人の感情を読み取ることができる。
互いに気持ちを伝える事ができる。

もう一つは他人に教えること。
なぜ他人に教えるのかと言えば、自分の感情を他の人にも伝えたいから。
自分の好きな物を他の人にも好きになって欲しいから。

人間が他の生き物と違うのは、共感力だというのに感銘を受けた。
私はどうもコミニュケーションがうまく取れない。
その理由は共感力が弱かったからだ。

このブログを書くことで、少しでも共感力を高められたらと思う。
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「再起」感想

2008.11.21 Fri

19:42:03

ディック・フランシス著「再起」(原題UNDER ORDERS)を読む。

前の作品から随分間があき、年だと言うこともあって、
出来について心配だったけれど、悪くない。
かなりページ数はあったけれど一気に読める。
引き込ませる。

全体的にはパターンが見えてしまって、
予想がついてしまうのが惜しい所か。
意表をつく展開が欲しかった。
ラストはあまりにもパターンで、あの位だったら、
取り去ってもいいのではないか。
シッド・ハレーは四回目の登場だが、
最初の「大穴」を読んだ時のあの拷問シーンの緊迫感は、
そこにはなかった。

シッド・ハレーがあらたに恋人を見つけたことで、
別れた奥さんと和解したのは、
甘いといえば甘いけど、心が休まる気はする。

ディック・フランシスの作品はほとんど読んでいるはずだが、
最近は目を通していなかった。
読んでない作品もありそうなのでチェックしてみたい。

最後に今まで競馬シリーズを訳していた菊地光氏が、
なくなっていたことを知った。
その冥福を祈りたい。
今まで、素晴しい翻訳をありがとう。

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