異をとなえん |

「アジアが日本を見捨てる日」感想

2008.10.01 Wed

03:40:29

湯浅博著「アジアが日本を見捨てる日」を読む。
産経新聞シンガポール支局長による東南アジア情勢の本。

目次は以下の通り。

序章 幻想のアジア、甦るアジア
第1章 アジア通貨危機の実相
第2章 開発独裁の発展と崩壊
第3章 インドネシアで何が起きたのか
第4章 マレーシアの表と裏と
第5章 アジアが日本を見捨てる
第6章 キャッシングマシーン日本
終章 アジアの夢、日本の夢

題名に魅かれて読んでみたが、あまり題名とは関係なく、
東南アジア情勢について書かれている。

アジア通貨危機の時に焦点をおいて、各国の情勢を説明する。
特にインドネシアとマレーシアに重点が置かれ、
各一章ずつ使っている。
日本は最後の所で各国とどう関係しているかを説明しているが、
脈絡はない。
無理矢理関係づけているように見える。

題名に魅かれて読んだと書いたが、
日本と東南アジアの関係では面白い部分はあまりなかった。
むしろ、インドネシアとマレーシアの情勢それ自体に純粋に興味が持てた。

インドネシアは資源がある発展途上国と受け取っていたが、
それ以上に、通貨危機の前までは30年くらい一人当り経済成長率で、
世界で十位以内に入るぐらいの高度成長を続けている国だ。
元が小さい所から始まっているので、まだ低いが、
現在2000ドルくらいに成長し、フィリピンを抜いている。
日本が最も援助している国であり、そのメカニズムは興味深い。

マレーシアも、シンガポールやブルネイと言った特殊な国を除いて、
東南アジアでは一番一人当りGDPが高い。
かなり特殊な政治システム、首長同士が互選で国王を選ぶとか、
なんかいろいろ奥が深そう。
戦後シンガポールと分裂した事情とか、本気でいろいろと勉強したくなった。
リー・クアン・ユー回顧録を読もうかと思っている。

そんな訳で東南アジアの情勢を簡単に見るには、それなりにいい本かもしれない。
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