異をとなえん |

中国の大学生の就職難と人手不足

2007.11.30 Fri

01:30:46

中国は「バブル」なのか?経由にて、豚肉が鍵握る中国のインフレ|金融市場異論百出|ダイヤモンド・オンラインを読んだ。

その中の一節にこうある。

 中国では自動車や家電製品は圧倒的な供給過剰にあり、価格下落が続いている。また、文系新卒者の3割は就職できないといわれており、サービス業において人手不足は発生していない。その構図はしばらく続きそうである。


大学生の就職難が続いているからサービス業において人手不足は発生していない、という命題は正しいだろうか。

私は違うと思う。大学生の就職難は労働力の需給と関係ない。中国の教育システムが大学生に見合った職場が十分にないにもかかわらず、大学生を大量に育成しているからである。下記にそんな事情がみてとれる。

中国 大学事情(1) あこがれの上海、就職難 大卒集う「求職小屋」

 「就職難」とは言っても、「選ばなければ職はある。ただ、大卒者に見合う職が不足している」と王さん。「世界の工場」として発展した中国では、ブルーカラーの求人が拡大して人材難に陥る一方、ホワイトカラーを受け入れる産業の発展が遅れ、大学の拡大に追いついていない。これが大学生の就職難を大きな問題にしている。


まだ、サービス産業の発展が遅くホワイトカラーのための職場は十分ではない。中国の全体としての生産性が低い事から、サービス労働者の働く場所を作れてないといえる。もちろん、長期的にはあるだろうが、現在は単純なサービス労働者で間に合うのだ。

ただ、これは中国全体で発生している人材不足とは別次元の話だろう。大学生に見当った給与がないのだから、下げればある。人材不足からくる賃金の上昇にはあまり関係がない。

私は余剰労働力がほぼなくなった事から、中国ではインフレが起きているという仮説を提唱している。詳細については、中国でインフレが起こらなかった理由(中国経済の転換点-その1)を参照にしてほしい。
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