異をとなえん |

指紋採取反対論への反論(その1)

2007.11.22 Thu

02:48:37

2007年11月20日、外国人入国者に対する指紋採取が始まった。反対論も多く出ている。私は賛成派だが、哲学や世界観からの反対派が多いと感じるので、議論はなかなか噛みあわないだろう。しかし、一部具体的な論点もあるのでそれに対して反論したい。

下記のページから論点を挙げる。

多文化・多民族・多国籍社会で「人として」: 指紋採取「強制」。「誤認」、テロ対策と「不法滞在者」対策

反論するのは次の4点である。

1.テロ対策に効果がない

2.誤認がある

3.強制採取はやり過ぎだ

4.日本を訪れるビジネス観光客に悪影響

1.テロ対策に効果がない

京都新聞の夕刊によると、やはり過去の退去強制者だったそうです。テロ組織がリストに載ってる人間を送り込んでくるなんて、『永田町徒然草』の白川勝彦さんが激しい怒りあふれる記事「国益を損なう愚挙!!」の中で書いているように、ちょっと考えられませんもんね


テロ対策への効果を具体的に語るのは難しい。第一、今現在テロは起ってないのだから、テロの可能性が減少する事を示さなくてはいけないが、これは現実的にはほとんど無理だ。そこで気休め論を語ってみる。

「カムイ伝」第一部最終巻だったと思う。読んでから、ずいぶん昔なのだが、その部分はよく覚えている。主人公格の人間が権力側から追われて山に逃げ込む。権力側は山狩りをして、捕まえようとする。その時、勢子を使って追い詰めていくのだが、主人公格の人間はその包囲網は簡単に突破できると考えていても、なかなか踏ん切りが付かない。そうこうするうちに薄い網が堅くなり、いつのまにか追い詰められていく。話の中では最終的に突破するのだが、それは別の話で薄い網でも役立つというのが私の主張したいことである。

薄い網でもそれを破るには勇気がいる。テロを起こす最後の行動で密入国するならともかく、下調べの時から密入国にチャレンジするのは難しい。テロリストの気持ちになって考えてみよう。指紋採取システムがある。指紋を取られていないメンバーはたくさんいるから問題はない。潜入するメンバーを決める。そのメンバーは考える。指紋は取られていないはずだが、もしかしたらあの時の事で指紋が当局に残っているかもしれない。もしも、指紋を取られて自国に渡されたら、後々活動が難しくなるかもしれない。指紋を他国に渡さないなんて嘘に決まっている。不安になる。別メンバーの方が安全だ。テロリストたちは考える。指紋を取られていないメンバーはいるが、もしもの事がある。日本はやめて別の国にしよう、と。こんな可能性はあるのではないだろうか。

つづく。
このエントリーをはてなブックマークに追加
LINEで送る