異をとなえん |

中国のインフレ検証(中国経済の転換点-その6)

2007.09.14 Fri

19:15:21

中国の8月の消費者物価指数(CPI)が公表された。食品以外の物価上昇は高くない結果も出ていて、私の今回の物価上昇は賃金上昇に伴なう全般的な物価上昇だという推測とは異っている。食品だけが高くなる一過的な物価上昇か考察をしてみた。

下記のサイトによると記事の中では、「食品を除いたCPI上昇率はわずか0.9%にとどまった。」とある。
8月の中国CPIはほぼ10年ぶり高水準、豚肉など急騰
本当かどうか、かなり疑問に思える数字である。前月比0.9%の上昇ではないだろうか。

下記のサイトにもう少し詳しい数字があった。
人民銀行のクレディビリティーが試されるとき

8月のCPIは+6.5%。うち食品は+18.2%。特に食肉の上昇幅は+49%だった。
7月のCPIは+5.6%(うち食品は+15.4%)だったのでインフレは加速している。


食品のウエイトをxとすると、次のような計算式が成り立つ。
x * 18.2 + (1-x) * 0.9 = 6.5
18.2x + 0.9 - 0.9x = 6.5
17.3x = 5.6
するとx = 0.324 ぐらい

「食品というのはCPIの約3分の1を占める大きなカテゴリーであり」とあるから、正しいようだ。

この結果から、7月の食品を除いたCPI上昇率は求めるために、下記の式を計算する。
0.324 * 15.4 + (1 - 0.324) * y = 5.6
4.9896 + 0.676*y = 5.6
0.676*y = 0.610
y = 0.41236

7月の食品を除いたCPI上昇率は0.41%ぐらいとなる。昨年はほとんど物価が上昇していないはずだから、昨年2006年の7月から今年の7月までの食品を除いたCPI上昇率は0.41%となり、昨年2006年の7月から今年の8月までの食品を除いたCPI上昇率は0.9%となる。つまり、去年一年間分の物価上昇を8月一月で上回ったことになる。

統計誤差もありそうで、この結果が意味のある数値なのか疑わしい気もする。第一、原油もずい分上がったと思うのに、0.9%しか上昇しないなんて事があるだろうか。と思って、原油価格の変遷のサイトを見ると、2006年7月はバーレル当たり67.97ドル、2007年7月はバーレル当たり69.29ドルでほとんど変わっていない。日本の入った原油の価格だが、中国もあまり変わりはないだろう。去年、原油が上がったというのは私の錯覚だった。

結局、よくわからない。

しかし、下記の記事を見ると中国がインフレ要因に変わりつつあるという分析が出ている。

中国最新輸出品はインフレ 1@テレグラフ


食料品の値上がりだけなら一過性に思えるし、大体中国の食料品の輸出は全体輸出に比べればたいしたことない。この記事を書いた筆者には、少くとも中国は全体的に物価上昇しつつあるように見えるのではないか。

また、私は賃金インフレが発生していると予想したが、それを裏付ける引用もあった。

当局がより高性能商品の生産を奨励しようとしているので、熟練労働者への需要が高まっている。労働力は莫大だが、熟練工は不足しているのだ。
今年第1四半期に賃金インフレが20%近く上昇した理由の一つはこれだ。


あーだ、こーだと述べできたが、結局中国で全体としてのインフレが起きているかどうか、はっきりしない。
ただ、起きていても不思議はないように思える。

追記(2007年09月16日)
題名に(中国経済の転換点-その6)を追加する。
後付けの記事だが関連があるため。
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