異をとなえん |

アメリカ企業の弱体化

2007.03.08 Thu

15:53:39

アメリカの企業が弱体化しているという指摘がある。


  1. 米国IT産業 「利益率格差」の衝撃
  2. 7割はジャンク、米国企業のお寒い現実


1についての詳細は日米企業の利益率格差という本に出ている。また、その本の書評として石黒憲彦氏の「志本主義のススメ」がある。2については諸君の今月号(2007年4月号)でより詳しい記事が載っている。

二つの記事は、とりあえずアメリカの企業が株式よりも借金での資金調達に頼っている事を示している。この原因について、日米の企業観の違いとかアメリカの強欲資本主義だとかが挙げられている。私にはむしろ単純にアメリカは好景気が続いてきたからだと思う。好景気が続いていれば、配当として利益を分配するよりも借金の利息として支払った方が株主にとって有利だ。

簡単に言うと、絶対確実な儲け話があり、200万投資して100万儲かる。自分は100万しか持っていない。どこかから100万調達しなければならないが、利率50%以下なら借金するに決まっている。この儲け話の成功率が半々なら、儲けは山分けということで仲間を募る事になるだろう。失敗しても損は100万で済む。

株主は今後の景気に自信を持っていれば、他の多くの人と儲けを分け合うよりも借金した方が得だと考える。経営者は自分も株主であり、その考えにそって経営を行なう。

日本の企業もバブル景気がはじけるまでは、成長が続きずっと景気が良かった。その結果借金に頼った経営になり、アメリカや日本の経済評論家はこれをずいぶん批判していたと思う。バブルの崩壊後は借金を大幅に減らし、無借金経営になっている所も多い。

日本の企業が今後の景気に期待が持てず借金を減らしているのに対して、アメリカの企業は今後の景気に自信を持って借金を増やしている。問題はアメリカの景気は企業が思うほど今後も万全かである。私はかなり疑問に思っている。
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